特定非営利活動法人( 認定NPO法人 )
BHNテレコム支援協議会
                                                                                                   
 
2010/07/01

ハイチ地震被災者に情報提供支援
被災したFMラジオ局の復旧とレオガン郡内で地域一斉同報システムの構築

本年1月12日にハイチで発生した大地震の被災者支援事業が、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成金事業として6月1日から始まりました。6月27日から、現地での業務を開始します。

(写真:事業予定地の一つ、レオガン郡のカルフールベル。右手のテント群は、家を失った人々の避難所)


FM放送局の再建とスピーカーシステムの構築支援
 本年1月に大地震に見舞われたハイチの被災地で、6月から本格的支援を始めることになりました。4月の事前調査に引き続き、国際人道支援 組織「ジャパン・プラットフォーム(JPF)」(http://www.japanplatform.org/top.html)の助成金を受けて実施します。

 今回のプロジェクトは、三つの要素で構成されます。一つ目は、地方にあるコミュニティラジオ局6局の再建、二つ目は、首都ポルトオプランスから車で3時間の所にある地震の被害が最も大きかったレオガン郡内にあるコミュニティへの地域一斉同報システム(Community Addressing System 以下、CAシステム)の構築、そして、これらの保守等に関する技術教育と運用に関する研修の実施です。
パンケーキクラッシュと呼ばれる状態につぶれた複合ビル。
このビルにFM放送局(建物左端)や学校などが入っていた。
1月の調査でBHNが撮影した同じビル。当時はまだ放送局の場所が確認できたが、屋根の重みで4月には影も形もなくつぶれてしまっていた。
事業予定地レオガン郡内のコミュニティの一つカルフールベル。正面の建物は地震の被害を受けた教会。左手にあった学校は地震で壊滅した。 FM放送局の前にあるクリニック。診療を待つ人々にラジオの番組や生活情報をCAシステムを通して流すことで、多くの人々に情報を提供することができる。

被災者に正確な情報を提供
 このプロジェクトを実施することで、@現在は短縮放送を強いられているコミュニティラジオの1日の放送時間が被災前の状態に戻ること、ACAシステムの導入によって、ラジオ放送の受信機を持たない人も必要な情報を取得できるようになり、また、防災対策にも活用できるようになること、B技術者への教育訓練を行うことで、プロジェクト終了後も自立して機器の保守・管理ができるようになること、といった成果が期待できます。
オーストラリアから寄贈された放送機材 放送局に電力を供給するソーラーバッテリとアンテナ。地方都市には商用電源がない。

 実施期間は5ヵ月間を予定していて、現地での業務は6月末から始まります。日本から専門家を派遣するとともに、ハイチで現地プロジェクト マネージャや実際に作業を行う工事担当者を雇用し、現地の人々と協力しながら事業を進めていきます。
  ハイチでは地震から5ヵ月が経とうとしています。仮設住宅の建設が進まない中、多くの人々は依然としてテント生活を強いられており、被災前の生活を取り戻すのには長い時間がかかりそうです。
応急修理された家屋 人々の生活
外国の支援を受けた首都の避難場所とは違い、粗末なテントが並んでいる 訪問者に被害状況の説明をするコミュニティの自治組織委員長

 現地では、倒壊した刑務所から脱獄した囚人による犯罪も懸念され、 治安の悪化も伝えられています。最近もNGO関係者を狙った誘拐事件が 発生していて、プロジェクト関係者の安全確保は大きな課題です。
   また、これから秋まではハリケーンの季節です。工事の遅れも心配です が、外に設置するシステムがハリケーンで壊れてしまわないような対策も重要です。
 課題はいろいろとありますが、事前調査で出会ったハイチの人々は、 勤勉で、几帳面で、時間を守って仕事に当たっていました。物理的には 遠い日本とハイチですが、心の通じる良い協力関係を築いていきたいと 思います。

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