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命・人と人・安心をつなぐ
――岩手県内沿岸部被災地にインターネット環境提供支援
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BHNが設置したパソコン・インターネット利用ノートの書き込みより
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被災者・救援者に情報通信支援
BHNが、3月28日から岩手県遠野市に拠点を置き、被災した沿岸地域に情報通信支援を始めてから、5ヵ月目を迎えました。この支援事業は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の資金助成を得てラジオやトランシーバー、メガホンを被災地に配布するとともに、避難所や救援者・ボランティア団体の活動拠点、医療機関などにインターネット環境を提供し、併せて通信技術支援も行うものです。
またこの間、当会支援者の皆様から寄せられたラジオやパソコン、電池、日用品などを、私たちの手で直接被災者のもとに届けました。
インターネット関連設備は、4月8日に岩手県大槌町の避難所のひとつである安渡小学校に設置したのを皮切りに、避難所、災害対策本部、医療機関、NGO団体、ボランティア団体、保育所や被災者が立ち上げたプロジェクトの拠点等延べ54か所に設置しました。そして当会の通信技術者が、日々、これらの設置場所を巡回し機器の不具合にも対応しています。 |
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「インターネット無料サービス、一人30分」
と書かれたコーナーで |
避難所で |
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多くの方々に活用されるインターネット
当会が提供したパソコンの前では、インターネットで初めて津波の映像を見る人々、業務で利用する人々をはじめ、ゲームに興じ好きな人のブログを楽しむ子供たちの姿が、そして被災地で支援活動する人々がアクセスポイントとして活用している姿も見られました。また救援者の業務では、支援物資の整理、避難者リストの作成、患者データの作成など、多種多用に利用されています。
インターネットは、被災者が立ち上げた新規プロジェクトの成功にもつながりました。
そのプロジェクトの一つが、大槌町吉里吉里(きりきり)地域の「吉里吉里国 復活の薪」です。これは、被災地で大量に生まれた廃材から薪や木工製品などの商品を作り、販売して収入と被災者の雇用を生み出すというプロジェクトです。ここに提供したインターネットで、ホームページが立ち上がりました。そして、それを見た人たちから注文が殺到して売れ行きは上々、生産が追い付かないくらいだとの嬉しい報告が届いています。
因みに、「吉里吉里国」は、井上ひさしの小説「吉里吉里人」に登場する架空の国ですが、「吉里吉里」は岩手県上閉伊郡大槌町に実在する地域です。
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| 「吉里吉里国 復活の薪」プロジェクト作業場 |
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インターネットに対する反響
当会に寄せられた被災地の方々の次のような声を耳にすると、情報格差が各人の生活レベルにも影響を及ぼす時代になり、インターネット環境は、被災地でも欠かすことが出来ないインフラの一つとして活用されていることがわかるようです
・インターネットで初めて津波の映像を見て、改めて津波の恐ろしさを知りました
・避難所は暇な時間が多いので、このパソコンを置いてもらいとてもうれしかった
・超たのしかった、一番たのしかったのはゲームです
・パソコンの前は、さながらネットカフェ状態です
・仕事が終わって避難所に帰ってから使っています
・ツイッターでつぶやいたことで必要な物資が送られてきました
・当避難所から全国に向けて、ツイッターにより情報発信ができています
・(自分の思いを越えて)マスコミで報道されない避難所・地域の様子が分かって
安心した、との声を多くいただきました
・いまの日本では通信手段があり、現地の状況が分かれば、支援してくれる人は
たくさんいます。その通信手段を提供してくださったBHNさんに感謝いたします
・ボランティア業務で移動中も、インターネットを使うことが出来て助かりました |
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| 山田町県立青少年の家避難所で |
旧釜石商業高校避難所で |
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ラジオをめぐる被災者の声
6月中旬から、大船渡市役所担当者の協力で、被災者を対象としたラジオの利用調査を実施しました。ラジオは、震災から3週間後の4月上旬に、市内の被災者に配布したものです。
調査方法は、直接面談によるものと、電話による調査となりました。面談による調査は、市役所担当者の配慮で、庁舎玄関脇に机と椅子を並べた即席の面談所で行われました。
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| 市庁舎前に椅子と机の特設面談コーナーで |
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調査を行ったBHNの担当者によれば、庁舎前に来た人の中には、ラジオの話は言うに及ばず、津波に襲われた時の話を事細かに話す人もいたとのことでした。また、庁舎前だけでなく、避難所、被災者の自宅などに招かれて、被災当時の話を一時間以上も聞くこともあり、被災者との思わぬ交流の機会にもなったとのことでした。
その結果、配布のタイミングや、活用され方、緊急時に必要とされるラジオの機能、被災者が求める情報や番組に対するニーズの一端も知ることができました。
ラジオはテレビに押されて影の薄い存在になりつつある昨今ですが、被災地では「ラジオの良さを実感した」人が多かったようです。「停電の時には四六時中ものすごく役立った」「毎日のように災害FMを聞いた」「今も災害FMと聴いている」に混じって、「眠れないときに聴いた」「就寝時、精神安定剤の役をする」という回答もありました。
配布のタイミングについては、的確であったとの意見が多かった一方で、「ラジオは大事、もっと早く」「ラジオは最初から欲しかった」という声も聞かれました。
機種については、「ライトがあって重宝した」「携帯の充電も可能の優れもので、今は防災グッズに入れてある」。イヤホン型は「手のひらサイズで簡単なものが良い」との声に混じり、「みんなで聴けない」や「もっと大きいのが欲しかった」という声もありました。また、「発電式の物が良い」や、仕様が都市向けで電波の弱い地域ではうまく受信できなかった機種があったこともわかり、今後に向けた反省点となりました。
今回配布したラジオの大半は、支援者から寄せられたものでした。ご協力いただいた皆様には、この場を借りて心から御礼申し上げます。
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