飯舘村草刈り大作戦

2017年7月25日(火)13:36

 

避難指示解除に合わせた支援活動の転換

飯舘村では現在もいたる所に除染廃棄物の山が残っていますが、高齢者を中心に、ふるさと帰還にかける思いは強く、2017年4月1日の避難指示解除(帰還困難区域の長泥地区を除く)は、多くの村民に希望と活力を与えました。とはいえ、多くの課題を抱え帰村が実現しない村民も多く、解除から3カ月後の帰村者数は437名(震災前の人口の7%)に留まっています。BHNは、2011年から実施してきた仮設住宅へのネット環境提供、自治会ホームページの技術支援、健康維持活動などを継続しつつ、新たに帰村のための支援活動を展開することとしました。

草刈り大作戦

村民に帰村に向けての課題をお聞きすると、自宅周辺に伸びた雑草が悩み、との話が多く聞かれました。その悩みに対して、BHNは、飯舘村社会福祉協議会、NTT労働組合ドコモ本部の協力をいただき、5月から6月の7週間にわたって毎週11~14名のボランティアを送り込み、宅地周辺の草刈りのほか側溝の泥上げなど34件の住環境整備作業を行いました。



毎週の活動の中で「語り部」の時間を設け、村の方から復興の営みを聞いたり、草刈りの休憩時間にそのお宅の方から苦労話を聞くなど、村民とボランティア参加者の間に心の交流が生まれるよう心掛けてきました。村の方々から “こんなに綺麗にしてもらって、ありがとーな”、“やっと気持ちよく住めるようになったよ”など感謝の言葉をかけていただき、村の生活が少しでも暮らしやすくなるようお役に立てて嬉しく感じました。BHNは、これからも村の方々の声を聞きながら、息の長い支援を続けて参ります。


プロジェクトマネージャー(理事) 吉岡 義博

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