「センサーネットワークによるICT利活用」のシンポジウム開催

2014年6月27日(金)15:14

 

●シンポジウムの概要

当会は、ASEAN事務局並びに総務省からの委託・支援を受け、2014年5月26日から30日にかけて東京、長野県等で「センサーネットワークによるICT利活用」のシンポジウムを開催しました。

 
昨年11月に行われた日ASEAN情報通信大臣級会合において「ASEANスマートネットワーク構想」が具体的に討議され、ASEAN全域をカバーするブロードバンドネットワークの整備を支える重要事項の一つとして日・ASEAN ICT基金による人材育成プロジェクトが掲げられました。
センサーネットワークは、課題解決型社会インフラ(環境、防災、医療、農業、その他公的アプリケーション等)のグローバル展開を進める上で重要な要素となっており、相手国の社会的ニーズに沿った利活用モデルの導入によって、ASEAN域内の経済活性化や社会問題解決に貢献すると共に、日本の国際展開に大きく寄与されることと期待されます。

● ASEAN8カ国から18名が参加

このシンポジウムには、ASEAN 8カ国(カンボジア、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、ラオス、タイ、ベトナム)より18名のICT関係者が参加し、ワークショップでASEANスマートネットワーク構築に向けてのICT利活用についての討議が行われました。シンポジウムの内容は、以下のとおりです。
① 「ASEAN向けセンサーネットワークによるICT利活用ワークショップ」
② 東京ビックサイトで開催された「スマート社会を支えるワイヤレス技術」をテーマとした展示会(WTP2014)の視察
③ 「ASEAN向けスマート社会ワークショップ」
④ 長野県塩尻市でのセンサーネットワークによる減災情報事業並びに柏の葉スマートシティ事業の視察、ICT企業訪問等

各国の参加者は、ICT街づくりの事例として長野県塩尻市や千葉県柏市で見学した、センサーにより収集した大量の情報を分析した環境対策や減災、医療、エネルギー効率向上に役立つアプリケーションに大きな関心を示し、袋井市の事例である農産物や災害時支援物資などのモノの所在と状態を管理する共通情報基盤としてのe-農業の事例に対しても活発な質問が出されました。

 

今回のシンポジウム参加者からは、自然災害に対する減災センサーネットワークに関する日本からの支援への期待が多く出され、秋に予定されている「防災ICT」シンポジウムの開催、APT‐J2/J3プロジェクトへの共同提案などを通じて、日・ASEANの人的交流によるICT連携と協力を深める足跡を残すことが出来ました。

ASEANシンポジウム担当   榑松 八平(副理事長)

     

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