ドイツ・ベルリンで開催された2015市民G7対話に参加
2015年5月13日(水)14:46 イベント、その他
動く→動かすの依頼により、2015年4月20日にドイツ・ベルリンで 開催された2015市民G7対話(Civil G7 Dialogue)に玉木プロジェクト・コーディネーターが参加をしました。以下、報告です。
詳細報告はこちら→2015 Civil G7 Dialogue報告書
● イベントの背景と参加目的
当ダイアログは、2015年6月7、8日にドイツバヴァリア(オーストリア国境付近)で開催されるG7サミット(金融・世界経済に関する首脳会合)に先駆け、ドイツ政府から国際的なNGOとG7アジェンダについて議論を行う包括的な場を設けて欲しいとの申し入れをドイツ市民社会側が受けたことで、実現しました。
来年2016年G7/8の議長国が日本となることから、2014年10月末に開催された「ドイツG7戦略計画会議」参加後、「動く→動かす」を中心にドイツ政府や市民社会の動きを追いながら情報収集を行ってきました。
今回のダイアログは例年G7サミットと並行して開催されるいわゆる「Civil G7」に相当するものであり、サミット最新情報の収集、各国市民社会とのネットワーク構築、来年の日本開催に向けた学び、日本政府の関心事項共有などを目的に、JANICの定松事務局長と、ワールド・ビジョン・ジャパンの柴田広報・アドボカシー課課長と共に参加をした次第です。
● ダイアログの概要
ダイアログは「挨拶」「G7サミット市民社会の期待と批判、見通し」「メルケル首相との対話」「今後の行方」の4つのパネルと、テーマ別セッション(6テーマ:グローバル経済と財政構造、気候とエネルギー、海洋、保健、女性の経済エンパワメント、農業と栄養)で構成されています。
最も注目を浴びたのは、当イベントの一番の目玉であるメルケル首相と対話を行う第4パネルで、会場は参加者とメディアで溢れ満員となる中、政府関係者とガードマンら計10名ほどに囲まれメルケル首相が会場入りしました。
メルケル首相はスピーチの中で、来年のTICAD開催を前にアフリカの抱える課題解決の重要性、特に保険分野では近年のエボラや薬剤耐性菌(AMRs)の問題に触れ、保健制度の強化の重要性、その他サプライチェーン、途上国を中心とした女性エンパワメント、気候変動、海洋資源、Post2015やCOP21を視野に入れた環境・開発分野への資金投資に関しても触れました。
また最後のセッションでは、JANICの定松理事長がパネリストとして登壇し、想定される日本政府のアジェンダ3点を、①Universal Health Coverage、②Disaster Risk Reduction、③Women’s Empowermentとして共有しました。
ファシリテーターや会場の参加者からは、中国などを巡る海洋資源の問題、原発と再生エネルギー、気候変動に対する日本政府の予算、障がい者の参加、TICAD(2016年)の開催、Global Fund増資会議(2015年12月)に関する質問が出されました。
● 2016年に向けた学び
来年のG7/8サミット日本開催に向け、市民社会の活動の目的や成果の検証、活動時期とタイムライン、実施体制とアジェンダ、参加促進などこれから検討すべき課題は山積みです。
今後「動く→動かす」やJANIC、加盟団体などを中心に準備を進めていく予定です。
プロジェクト・コーディネーター
玉木 杏奈
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