ミャンマー カレン州・モン州の少数民族エリアでの電化事業

2023年5月22日(月)15:30

 

 

―その後の進捗状況:―

さきのリポートでもご報告しましたが、第一期から数えて6期目に当たる今期事業は1月1日付でスタートしました。

その概要は:

1.学校の電化とコンピューター教育設備の設置; 10校分

2.医療機関の電化と事務処理のコンピューター化等; 17カ所

3.家庭の電化; 3,955世帯分(モン族系武装勢力地域のみ)

 

モン州においてはNGO再登録を待ってから事業を進めるように、との州政府方針のため、カレン州内の事業地のみ、先行して対象となった学校・クリニック等で設計のための実地調査を行いました。その後2カ所の調査を残したところで、事業地に向かうルートで4月中旬以降、武力衝突が発生したことから、安全のため、しばし調査も中断せざるを得ませんでした。

一方で、その間、本事業に参画する意向を表明していた工事会社が6社あり、これらの会社に対し、ソーラー関連事業実績報告、標準仕様での設計案、応札価格等の提供を求め、提出されたものに基づき詳細な審査を行ってきました。

その結果、過去5期にわたってBHNで業者の技術レベルアップ指導に努めてきたこともあって、6社ともほぼBHN の想定する価格と設計能力を見せたことから、クーデター後コロナ禍も重なり、仕事が大きく減っている現状も考慮して、応札6社に仕事を割り振ることとしました。

その後5月になって、武装勢力側から、道中の安全も十分確保され、武装勢力からも安全のための案内人もつけるので、事業地の訪問を再開されたい、との連絡が入り、現在5月末から、業者を帯同しての事業地村の訪問を予定しています。

他方、軍政府はNGOを通じて民主派に資金が渡ることを阻止すべく、すべての国際NGOの資格を無効としたうえで、厳しい条件の下で、すべての国際NGOの資格を再申請することを求めています。この手続きにはかなりの時間がかかることが想定されており、現在中断中のモン州での事業開始はいまだ見通せていません。

 

村のクリニックでのヒアリング

 

武装勢力の村々への移動は困難を伴います

 

電化とコンピューター教室の完成を待つ大勢の生徒たち

 

 

 

副理事長 相澤 紘史 (プロジェクトマネージャー)

 

 

     

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