回想録No.6:庄司 哲也


BHN人材育成プログラムでの講演を振り返って

NTTコミュニケーションズ株式会社 相談役 (BHN理事)庄司 哲也

BHN創立30周年、誠におめでとうございます。これまでの関係各位の弛まぬご尽力の賜物として、深く敬意を表する次第です。

私とBHNの関わりは、人材育成プログラムの講師を務めさせていただいたことです。講師を引き受けたのは、私の敬愛するBHN第2代会長の信澤先輩からのお声がけがきっかけでした。「人を育てることが何より大事」という信澤さんの信念に共鳴し、何かお役に立ちたいと思ったことを今でもはっきりと覚えております。振り返れば、2017年から2019年まで、BHN人材育成プログラムで3回ほど講演させていただきました。


BHN人材育成プログラム講義風景

 

プログラム参加者は全員、各国の情報通信担当省庁や通信キャリアの優秀な若手の方々で、これからそれぞれの国や機関の将来を担うことが期待されている有望な人材ばかりでした。NTTグループの足跡と共に、情報通信やITが築く世界を語る私には、聴講される皆さんの真摯な姿勢と、真剣に色々なことを吸収しようとする熱気と情熱が伝わってきて、本当に充実した時間を共有することが出来ました。その時の幾つかの写真からも、それが感じ取れると思います。


庄司社長の講義の様子

 

講演では、情報通信の急激な技術革新と進化に追随していかなければならないが、決して短期的な、「微分」的視点にとらわれることなく、インフラの構築・運用を中心とした持続可能な長期的展望、いわば「積分」的な視点での考え方を大切にして欲しいことを強調したつもりです。


講義終了後の集合写真

 

同時に、母国でそれをリードしていく立場に立つ時に心がけると良いマインドセットとして「守破離」というコンセプトを紹介し、私自身のキャリアとしてのアメリカ留学やドイツ駐在を通じて、こうありたいと願うようになった信条ともいうべき、「前へ、先へ、外へ」というフレーズも教示しました。

こうした拙話が少しでも彼らの将来に役に立つことがあれば、その機会を与えていただいたことに心から感謝いたします。

今後のBHNの更なる発展を祈念するとともに、最後に信澤先輩が伝えた精神として私が肝に銘じている後藤新平の名言をお贈りしたいと思います。

「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すは上とする」

 

 

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