ラオス事業終了報告

2013年3月22日(金)17:59

 

●ラオス事業の終了

BHNは1997年から2007年まで通信手段の無いラオスの地区病院や診療所(ヘルス・センター)に246台の医療無線機を設置し、この無線網を保守するため保健省母子健康局感 染症予防課内にBHNラオス事務所を設けて活動を継続してきました。

当会での本事業の担当者は、初代として祖父江健一氏が1999年~2002年に現地に滞在し、現地技術員と共に無線機の設置、次いで富保諄一郎氏が2002年~2005年に事務所内に無線機保守センターを立ち上げ、保守機材を購入して現地技術員を教育しながら無線機の設置、保守を行ないました。
その後は、現地技術員とBHNが雇用した女性事務員計2名の自助努力で無線機の保守を行なって参りました。

ラオス1        ラオス2

・BHNラオス事務所内に立ち上げた無線機補修センター(2005年設置)

しかしながらこの間、ラオスにおける携帯電話普及率は、2004年度は3.5%、2008年度 は29.4%、2012年度には90%を超え、その結果無線機を使用していた地区病院や診療所でも携帯電話が入り、今や無線機は箱の中で静かに眠っている状態となりました。

当会としては、この状態を「本事業が役割を全うしたこと」と受け止めて、この度、BHNラオス事務所を本年2月28日を以て閉鎖をすることとして、2月25日から28日までラオスを訪問して、事業終息のための処理を行ないました。

尚、2014年3月まで無線機の保守を継続して貰うよう、ラオス保健省の感染症予防課Dr. Konxay(Deputy Director)に依頼して、現場での問題が発生しないよう配慮しました。

●BHN人材育成プログラム修了者との懇親会など

BHN人材育成プログラム研修修了者が昨年100名を超えたことはすでにお知らせしてありますが、これまでほとんど集まる機会はありませんでした。ところが、ラオスでは毎年のようにBHNから上記の保守業務などで出張者が行くのに合わせて会合を持っており、今回も茂呂を囲んで集まりました。

 

ラオス3

・BHN人材育成プログラム修了者との再会で研修の思い出話に花が咲きました。

ラオスからの研修修了者は15名ですが、ラオスの電話会社ETL(Enterpise ofTelecommu nications Lao)在籍の修了者中心にビエンチャン在住の9名が参加。
会は和やかな雰囲気の中で行われましたが、さもありなんと感じたのは、当プログラムに参加した職員の殆どは帰国後昇進しているとのこと。嬉しく思うと同時に今後のさらなる活躍に期待したいと強く思ったものです。
ちなみに主な役職をあげると次のようなことのようです。
Mr. Souphalak⇒Director of Secretarial Division
Mr. Phomma⇒Director of Personal Division
Mr. Amphavanh⇒Deputy Director of Secretarial Division

なお、別の日に郵電省のICT担当者 Mr. Somphayvanhと話しをしたところ、研修には大いに興味を持っており、今後も是非参加させたいとの意向表明がありました。
事務所閉鎖で直接のコンタクトは当面なくなりますが、人材研修を通じた交流は依然続く見込みです。

 

                                                                                    事務局次長 茂呂 勝己

     

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