ハティア島プロジェクト14: コミュニティラジオ局の工事進捗状況
2014年3月14日(金)14:47



※JICA草の根技術協力支援事業(パートナー型)である「コミュニティラジオによる早期災害情報提供を活用した地域住民災害対応能力強化プロジェクト」は、バングラデシュのノアカリ県ハティア島およびニジュンディップで、
①島民が必要とする正確な気象・災害情報を公平に伝達し、
②災害情報を島民が正確に把握し避難行動に移せるよう、支援を行うものです。実施期間は2013年3月15日~2017年8月31日です。プロジェクトの概要はこちら。
ラジオ局設備の工事進捗状況
昨年10月に開始したハティア島のラジオ局の工事は、バングラデシュの政情・治安の悪化や周波数割り当ての承認の遅れ、またハティア島という交通・輸送の困難性もあり、予定より遅れています。
3月頭の時点での工事進捗状況は、太陽光発電設備が80%、タワー建設が80%(電装品の装着が未施工)、スタジオ工事60%程度です。
以下2つの写真は、ハティア島の送信用タワー(左:32m高)とニジュンディップの受信用タワー(右:15m高)です。
以下写真は、ハティア島のソーラーパネル(左)とバッテリー(右)です。このバッテリーは全く日照の無い日が3日連続して続いても、1日6時間の放送を行うのに十分な容量を持っています。
ようやくバックアップ発電機が現地に届いたので、早急に電源設備を完成させたいと考えています。
現在は発電機用の小屋の建設中です。離島のニジュンディップでは、機材をサイクロンシェルター内に設置しますが、シェルターの保守が悪く窓が壊れていてサイクロンが来ると雨が吹込む可能性があります。
雨季の到来までに窓の修理を行い、また機器設置場所は災害発生時、周辺住民の避難スペースにもなる為、彼らが機器に触れないよう保護用のケージを設置予定です。
施工は日本人が常時ついていられなかったのと、やはりバングラデシュの人たちの性格でしょうか、日本人の基準で見るとなかなか良い出来とは言えない個所がいくつかあります。
実用上特に問題になる個所については手直しを指示し、3月末に業者との現場立会で確認を行う予定です。
>>バングラデシュ・ハティア島プロジェクトに関する前の記事はこちら
バングラデシュ・ハティア島CRプロジェクト
プロジェクト・マネージャー 小峠(参与)