「国際科学技術コミュニケーション論」第8回講義を実施
2024年12月10日(火)10:19






電気通信大学(以下、電通大)において、11月29日(金)に今学期第8回目の講義が実施されました。
今回の講義は「国際技術連携・技術支援の活動」というテーマで、山下 孚 (まこと)講師/BHN会長 により行われました。
今年の後学期から教室を電通大 東地区から西地区西9号館に移して講義を行っています。

由良 憲二電通大名誉教授(右)からの紹介でスタートしました
第8回講義 : 国際技術連携・技術支援の活動 山下 孚講師/BHN会長
山下講師の講義では、ODA(Official Development Assistance = 政府開発援助)とは何か?という切り出しから、ODAの概要や日本のODA のスタートは第二次世界大戦後の補償からで、その後、経済的影響を受けながら、2023年の開発協力大網の改訂に至ったという歴史と日本のODAの役割が話されました。
海外の国際開発協力支援機関・団体組織として、USAID(U.S. Agency for International Development)やKOICA(Korea International Cooperation Agency)等の紹介があり、日本における国際協力団体として、JICA国際協力機構(Japan International Cooperation Agency)の概要及び、JICA の使命や目的等について説明されました。
次に「人材育成」というテーマで、1954年のコロンボ計画に参加し、日本初の政府開発援助として開始して以降、日本は開発途上国での指導的役割を担う技術研修生を受け入れ、最先端技術から村おこしのノウハウまで、様々なテーマでの専門知識や技術を提供していることや、途上国(または国際機関)からの個別の要請に基づいて、国連の開発援助活動としての技術協力専門家の派遣も行われていることが紹介されました。
なお、日本の専門的な知識や技術を用いて支援を行なう代表的な技術支援団体として、青年海外協力隊(JOVC)、シニア海外協力隊(SVOC)の紹介を、エピソード:青年海外協力隊の誕生とJ・Fケネディ大統領の演説(アメリカ平和部隊)を交えて話されました。

ODAに関する歴史や活動の目的・内容等を講義する山下講師
講義の後半では、最初に以下の質問が学生に向けて投げかけられました。
・Can you guess how many foreign students are there in Japan now?
・Can you guess how many Japanese students are studying abroad?
そして、質問についての解説を多くの図やグラフを用いながら行いました。
それらの解説の中で、若者の留学促進への取り組みとして<J-MIRAI>を紹介し、日本のモビリティと国際化:次世代への再挑戦と加速への取り組みについて話されました。

学生に問いかける山下講師

講義に対して、日本人の海外留学の現状について質問をする学生
最後にNGOとNPOの違いと、日本のNGO事業に対する無償資金協力やジャパンプラットフォーム(JPF)等、支援活動への資金協力の仕組み、そして、NGO団体であるBHNの団体概要や「将来の ICT リーダーのための BHN人材育成プログラム」活動の紹介で説明を終え、終了時には学生たちから拍手を受け、今回の講義は終了しました。