フィリピン教育支援事業:イフガオ大学との協力・交流覚書に基づく「BHN講義ビデオシェアプログラム」の第1期が終了
2025年3月7日(金)8:17




BHNは、2020年から始まった「リユースタブレットの諸外国への寄贈活動」の一環として 2023年1月、フィリピンのイフガオ州立大学(IFSU)に タブレット100台を寄贈しました。IFSUは創立100周年を超える歴史ある大学で、BHN関西事務所が2019年5月に「ルーラル地域のヘルスサービス改善」をテーマにプロジェクト組成のため現地調査を実施した際、フィリピン側パートナーの一員でした。
この寄贈を契機に2023年11月に BHNとIFSUの間で協力・交流覚書(MOU)が締結され、その事業の一つとして「BHN講義ビデオシェアプログラム」が提供されることになりました。

大学公式フェイスブックや掲示版掲載の募集ポスター
本プログラムは,大学側からの日本の優れた知識や技術を学生たちに学ばせたいとの要望に応ええるもので、BHNの人材育成事業で実施している各種講義のビデオアーカイブを活用しています。
システムとしては、大学で既に利用しているGoogle ClassroomというGoogleが開発した学習管理アプリを使用しています。このアプリは、学部内やクラス内の課題提出や情報共有が可能で大学に所属する学生、スタッフのみが対象であることから第三者の利用はできない等、セキュリティ上も安全です。
本プログラムの広報、受講受付、運用の責任者はコンピューティング科学学部(CCS: College of Computing Science)の学部長が担当しています。
当初、第1期は2024年4月から6月の予定で始まり 29名の受講申し込みがありましたが、ほとんどは教師、スタッフの申し込みであったためCCSが夏休み後に授業の中で学生に受講勧奨を行いました。その結果、124名の学生の追加申し込みがあり、最終的には153名の受講者数となりました。
今回、5つの講義ビデオに対する受講者の評価を得るためにアンケートを実施し、11月までに得られた回答の概要がまとまりました。アンケートの記入率は平均25%、5段階評価で平均は4.2点と概ね良好な評価となりました。

クラスルームの画面
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受講者からは、「私たちの授業は、ネットワーク標準に関するものなので、ネットワーク クラスに役立ちます」「説明は明快で、ICTが防災・減災にどのように活用されているかがよくわかる」「非常に詳細で、すべての主張はデータで裏付けられています」等、積極的な評価も見られました。
これらの評価から本プログラムが学生、スタッフにとって有意義であると判断されることから、今後も講義ビデオを入替えつつ継続していく予定です。