アジア太平洋電気通信共同体(APT)人材研修

2022年4月14日(木)10:36

 


2020年度、2021年度オンライン・デマンド方式研修の活動報告

BHNは、「ICT利活用を通じて地域の社会・経済課題に取り組む」ことを基本テーマとして、2011年度以降APT研修(以下、「本研修」)を受託・実施してきました。

本研修は、各受講者が来日して受講する形態により毎年実施してきましたが、2019年度は、コロナ禍の拡大により開講直前に中止となりました。コロナ禍が収束しないなか、2020年度からは、オンラインによる研修実施に取組み、学習管理システムLMS(Learning Management System)としてMoodle(Modular Object-Oriented Dynamic Learning Environment)を用いることで、各受講者が来日せずに各講義を受講できる形態により実施できました。

2020年度及び2021年度のAPT研修はオンラインにより次のとおり実施しています。


・2020 年度「ICTサービスを通じたSDGsとデジタル社会への取組み」

開講日:2021年3月2日〜3月22 日 受講者:15名(8カ国)


・2021 年度「デジタル・トランスフォーメーションとICTの動向」

開講日:2022年2 月8日〜2月17日 受講者:11名(7カ国)

 

本研修では、特に、以下の特異な環境でも各受講者が講義を円滑に受講できることを考慮し、その実現の形態として「オンライン・デマンド方式」を採用しました。①受講者が日々の業務と両立する形態で柔軟に所望の講義の受講や復習ができること。②受講者の時差の幅が10時間強に亘ること。

また、受講者との対面や交流の希薄化を軽減するために以下のような方策をとりました。

1) 受講者が教材を視聴できることを確認する接続テストを開講前に実施しました。

2) LMSに組み込まれているログを積極的に参照して各受講者の進捗状況を把握しました。

3) 進捗が遅れがちな受講者に個別にメール等でサポートし、「途中での脱落」の予防を図りました。

4) 受講者との相互のメール等による連絡を簡易かつ迅速に実現するメーリングリストやメールフォームを設置しました。

 

ビデオ教材は、テレビ会議システム「Zoom」を用いて収録し、受講者の国の方針等による視聴の制約を回避し易いメディアを用いて配信しました。

 

1. 動画教材収録準備の模様

 

2. 動画教材収録後、森先生を囲んで

 

3. ライブ講義の様子

 

4. オンデマンド講義の様子

 

本研修の修了証書には、研修サイトのURLをQRコードとして印刷し、いつでも受講生による研修サイトの訪問を可能として、閉講後の受講者との繋がりの維持を図りました。

本研修には,内戦・政変等必ずしも平和ではない国からの受講者もありましたが、これらの受講者も無事履修を終え、研修チームでは胸をなでおろしました。このような経験からも、当チームが挑戦した「オンライン研修」にも意義があったと思われます。

受講者からのフィードバックだけではなく、これまでの2回に亘る活動した結果からも、今後の多様な課題が見えつつあります。これらを活かした今後の積極的な活動から、更に好ましい形態による人材育成プログラムの実現に役立てたいと思います。

 

5. 修了証書を受領した研修生からの便り

 

参与 髙田 不二夫

     

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