【バングラデシュ】ハティア島プロジェクト30:開局までもう一息

2015年10月28日(水)10:09

 
※JICA草の根技術協力支援事業(パートナー型)「コ ミュニティラジオによる早期災害情報提供を活用した地域住民災害対応能力強化プロジェクト(バングラデシュ・ハティア島)」の概要はこちら

2013年3月に始まった本プロジェクトは、すでに放送設備の設置が完成し、現在、開局に向けて最終準備の段階に入っています。

●テスト放送に向けて
このプロジェクトは多くの島民ボランティアによって支えられています。これまで行ってきたコミュニティラジオについての住民ニーズ調査、島内のサイクロンシェルターをひとつひとつ巡回して実施した現状確認等、様々な場面でボランティアが参画してきました。開局後は、彼らボランティアがラジオ番組の制作・放送を担っていきます。その準備のため、今年に入ってからは、毎日3~4人ずつ交代でプロジェクト事務所を訪れ、企画・取材・録音・編集といった放送コンテンツづくりを行ってきました。開局が近づいた最近では、実際にスタジオに入り2時間通して放送する訓練も始めており、彼らのやる気もますます増しているようです。

10月7~9日の3日間には、ラジオバングラデシュ、バングラデシュテレビ局、BNNRC(Bangladesh NGOs Network for Radio and Communication)他メンバーからなるテクニカルチーム6名が、首都ダッカよりハティア島を訪問し、スタジオや機材等の検査をしました。その結果、いくつかの指摘事項はあったものの、1日4時間(10:00~12:00、15:00~17:00)のテスト放送を始めて良いとの許可が下りました。

●11月、ついにスタート!
11月12日、情報大臣や関係者、島民たちを招待し、待望の「開局式」を行う予定です。そのお披露目式をもって、ついに「ラジオ・シャゴールディップ」が正式スタートします!
ラジオを通じて、防災知識を中心とした生活上の様々な情報や娯楽を提供し、島の人たちにラジオを聞く習慣をつけてもらうことで、災害時に強い地域にしていくことがこれからの活動です。コミュニティにとって有益なラジオ局となるために、このプロジェクトはこれからが本番です。

プロジェクト・コーディネーター 内山智子

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