島根県大田市は魅力がいっぱい

2023年5月9日(火)16:10

 

 

BHN広島事務所のみなさんからの現地レポートをお届けします。

BHN広島事務所(所長・福田 卓夫氏)には、広島県内のほかに福田 卓夫所長が住む島根県大田市にも活動拠点を設けています。この度、広島県内で活動しているメンバー6人で大田市を訪れました。

広島市から高速バスで大田市に向かい、石見銀山で下車し、福田さんの案内で石見銀山の町並みを歩きました。石見銀山は2007年に世界遺産に指定されています。最盛期には世界の銀の三分の一を産出していました。その当時の鉱夫の暮らしを女性の目を通してリアルに描いた、千早 茜さんの「しろがねの葉」が直木賞を受賞したことでも話題になっています。

石見銀山の町並みには、江戸時代の武家屋敷、代官所跡、銀山で栄えた商家等、歴史的な建物や文化財が残っています。城上(きがみ)神社には、天井に描かれた龍の真下で手をたたくとブーンと反響音がする「鳴き龍」があります。

井戸 平左衛門に関する資料等がありました。有力な商人であった熊谷家住宅は国の重要文化財に指定されていて、とても見ごたえがありました。石州瓦の続く町並みを歩いていると木枠の自販機がありました。景観を損なわないよう配慮されたのでしょう。

石見国一宮物部神社は、古来より文武両道の神・鎮魂の神・勝運の神として、庶民から厚く信仰されてきました。県内では出雲大社に次ぐ大きさで、春日造りとしては全国屈指の巨大神殿です。参道には満開の八重桜、その下には神社にまつわる由来が書かれた看板があり、QRコードで詳細がわかる仕組みになっていました。境内には学校帰りの子供たちの笑い声とウグイスの鳴き声が響いていました。

宿泊する宿がある三瓶山麓に向けて上がっていくと、一大パノラマと化して私たちの眼前に現れたのは「西の原」。草原では、牛の放牧も行われ、春の風物詩の「火入れ」によって、山火事や森林化を防ぎ、草原環境が維持されています。訪れたのは火入れの後で、新緑へと生まれ変わる時期で、珍しい「翁草(オキナグサ)」が咲いていました。絶滅危惧種に指定されていて、地元の北三瓶小学校の児童が保護活動を行っています。

 

三瓶山西の原に咲く「翁草」
(2023年4月13日撮影)

 

国民宿舎「さんべ荘」別館に宿泊しましたが、私たちの部屋は2023年2月に藤井 聡太王将と羽生 善治九段の王将戦が行われた部屋でした。ロビーには、これまでの対局者の書等の額が飾ってありました。

標高480mの志学展望広場からは男三瓶・女三瓶・子三瓶・孫三瓶と三瓶ファミリーを見ることができました。

さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林)では、縄文時代の森が生きていた時のまま長い幹を残して直立しているのを見ることができます。複数の樹木が根を張った状態で地層に埋もれた森の化石です。過去にどのような森林が存在したかを知る手がかりとして貴重な存在です。見て聞いてスケールがあまりにも大きく興奮しました。

 

北三瓶まちづくりセンター職員と三瓶山を背景に記念撮影
(2023年4月14日撮影)

 

BHN広島事務所が活動を行っている北三瓶まちづくりセンターで、職員の山田 みどりさん、丸山 法子さんを囲んで昼食をとりながら交流をしました。大田市の郊外に位置するセンターは、福田さんが講師をされているスマホ教室だけでなく、健康体操や各種の研修も開催されているとのことです。最近は特に移住者が増えていて、地域住民のコミュニティセンターとして重要な役割を果たしています。日頃の活動内容の交流をする中で、お二人の熱心な取り組みが伝わり、ICTの話題が共有できることに感動しました。

 

 

BHN広島事務所 沖野 啓子、岩本 一子、岡崎 幸子、杉原 瑞枝、寺岡 和子、廣中 香

 

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