呉市天応大浜地区の“今”

2022年7月5日(火)16:38

 

 

BHN広島事務所 沖野 啓子さんから現地レポートをお届けします。

2018年7月に発災した西日本豪雨災害から、ちょうど4年間の年月が過ぎました。私たちが西日本豪雨被災者支援活動を実施してきた呉市天応大浜地区の現在の様子をご紹介します。

広島市の市街地から呉市天応大浜地区へ行く際は、広島駅からJR呉線に乗ります。日中の普通列車は1時間に1本だけなので遅れると大変です。3駅目の海田市駅で山陽本線と分かれたら海岸線に沿って呉方面に向かいます。右手車窓に瀬戸内海を眺め、左手には迫る山を見ながら水尻の小さなトンネルを抜け、約30分間のミニ旅気分を味わっているうちに下車駅「呉ポートピア駅」に到着します。

 

JR呉線 呉ポートピア駅(2022年6月22日撮影)

 

呉ポートピア駅は数カ月ほど前に無人駅になりました。ICチャージ機がポツンと置いてあるだけの殺風景な駅です。一つだけの改札口を出ると飲料の自動販売機が2台置いてあるだけの寂しい駅になっています。小さなコンビニでもあると便利になるのにと思うけど、今は利用客数が少なくて無理なのでしょうね。とても高い場所にある駅舎なのにエレベーターも無いので不便です。初めて降りた時は、駅舎の近くまで高い山が迫り、その山肌に重なるように沢山の住宅が立ち並んでいる風景を見て驚きました。ロッククライミングの練習にも使われる急峻な山だと教えてもらいました。

 

呉ポートピアパーク(2022年6月22日撮影)

 

「呉ポートピア駅」は駅名から分かるように、以前は「呉ポートピアランド」と言う遊園地の最寄りの駅でした。遠くからも目立つ観覧車もある大きな遊園地で、駐車場もずいぶん広くとってあります。西日本豪雨の災害時には、土砂で埋まった道路が回復するまでの間、う回路としてその駐車場が利用されました。

「呉ポートピアランド」は、スペインのリゾート地をモチーフにしたテーマパークだったそうで、階段を降りるとまず「ドン・キホーテの像」が迎えてくれます。園内は緑が多く、シンボルの建物も異国情緒を漂わせていて素敵な公園です。現在は「呉ポートピアパーク」として市民に利用されています。私たちも昼食のお弁当を食べる場所として利用したこともあります。

 

ドン・キホーテ像(2022年6月22日撮影)

 

呉ポートピアパークの夕景は本当に素敵です。大浜エンラインのお仲間の井田 正宗さんが撮った写真をお願いして使わせてもらっています。春先には、たくさんの鯉のぼりが風に吹かれる風景が見られます。広島では「鯉のぼりの季節」は、広島カープに寄せて特別な思い入れを持つ人が多いので、ここで写真を撮る人も多くいらっしゃいます。この公園では、近所の方達がグランドゴルフを楽しまれているそうです。

 

呉ポートピアパークの夕景

 

公園を抜けた先に、私達が西日本豪雨被災者支援活動として定期的に訪問している「シーサイドテラス大浜」が建っています。お隣は大きな倉庫、突き当りは海なので用事がなければ入ってくる車は、ほとんどない静かな環境です。フェリーの発着桟橋がすぐそばにあるので、カーフェリーの往来も多く、時には海上自衛艦の姿が見えたりもします。天応桟橋から向かい側の江田島切串桟橋には約12分で渡るそうで、船の往来で繋がる瀬戸内の風景が目の前に広がっています。

私たちが利用させていただく集会室は窓が広く海に向いて開くので、晴れた日はキラキラ光る瀬戸内海を見ながら活動しています。被災者の皆さまの笑顔に触れるごとに、できるだけ長く活動の継続ができるようにと願っています。

 

BHN広島事務所 沖野啓子

 

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