【東日本】飯舘村支援活動 連合の助成が決定

2016年10月26日(水)16:41

 

東日本大震災に伴う原発事故により避難生活が続いている福島県飯舘村において、BHNは震災直後から支援活動を続けていますが、かねてより申請していた「連合・愛のカンパ」からの助成が決定し、10月14日に福島市で開催された中央委員会の場において贈呈式が行われました。

日本労働組合相連合会(連合)は人道主義の立場から、毎年国内外で社会貢献活動に取り組む団体に「連合・愛のカンパ」の助成を実施しており、今年度は123団体への助成を行いました。贈呈式においては、今年度助成を受けた123団体を代表してBHNを含む2団体が、連合の神津里季生会長から目録を贈呈されました。BHNは昨年から2年続いての助成であり、飯舘村支援活動の大きな支えとなっています。会場では本活動のチラシを配布していただくとともに、若干の時間を頂き、助成に対する御礼と、BHNの概要、活動内容、東北大震災の支援活動全般、特に今回助成対象の飯舘村での支援活動についてお話ししました。連合の幹部の方々に活動についてご理解いただく機会となりました。

 

飯舘村の復興状況と活動について

飯舘村においては、去る6月15日に国から「帰還困難区域以外の地区について2017年3月31日に避難指示を解除する」との正式通知がありました。飯舘村は、かねてから進めてきた帰還に向けてのインフラ整備を更に加速し、最近になって消防署の落成、村民交流センター「ふれ愛館」(旧公民館)の開館を始め、村内の2つのバス停の再開など村民の生活に密着した施設がオープンしました。旧飯舘中学校は、帰村後に幼稚園、小学校、中学校の合同校舎となる予定となっており、現在着々と改修工事が進んでいます。また、復興のシンボルと言われる「道の駅:までい館」も現在工事中であり、この一帯に商業施設、復興住宅、公園などを配置することになっており、帰村後の村民生活の中核地域になってゆくと期待されています。

一方、村民それぞれの帰村については、家の修繕や建て替え、生業の農業復興等の基本的課題の他、自らの健康状態と医療体制の整備、商業施設の開業状況と交通手段、高齢者中心の生活への不安、処理施設へ運ぶ前の除染廃棄物と隣接した生活の懸念など、難しい判断を迫られている状況です。このため避難指示解除となった後も、早く村に帰りたいという思いとはうらはらに、問題を一つひとつクリアしながら、ゆっくりとしたペースで帰村が実現してゆくと思われます。

BHNでは震災直後から、現地のニーズに合わせて情報通信ネットワークの提供をはじめ健康相談会等の健康維持・向上の支援を実施してきました。現在でも、避難先自治会のホームページ作成支援によるコミュニティー活性化のお手伝いの他、歩数計を使った“歩け歩け運動”により毎日の歩行習慣の定着を促進し、避難生活の心身のストレス解消のためマッサージ会を継続実施しています。

今回助成していただいた「連合・愛のカンパ」により、引き続き飯館村の方々の気持ちに寄り添った活動を展開していくことができます。改めて感謝申し上げます。

プロジェクトマネージャー 吉岡 義博

  

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