石巻市・東松島市と周辺地域の今 ~被災地に寄り添って~

2016年3月7日(月)17:32

当会は、宮城県石巻市・東松島市及び周辺地域において、就労支援を目的とするICTオープンカレッジ事業、更に仮設住宅団地自治会役員向けPC研修を通した地域コミュニティ支援活動を実施してきました。現在は、現地ニーズの強いPC活用支援を株式会社シマンテックからの寄附金を活用して継続実施しています。

3.11東日本大震災から5年、ダンプカーが砂埃を巻き上げ頻繁に行き交っていた防災集団移転用宅地造成工事等も一段落、今は復興住宅建築や海岸・半島方面の工事にシフトしています。石巻地方の主産業である漁業・水産加工業・農業もほぼ順調に回復しつつあります。交通網は、JR石巻線・仙石線の復旧、そして新たに仙石東北ラインの開通により仙台へのアクセスがより便利になりました。2016年3月末、新蛇田地区に新たな「石巻あゆみ野駅」が開業します。三陸自動車道は2016年度南三陸町志津川まで延びる予定です。

JR石巻線女川駅周辺では新しい駅前商業エリアが2015年12月にスタートしました。南三陸町かさ上げ造成地では出店第一号のセブンイレブンが2016年1月に開店しました。そして、 JR石巻駅前では再建中の石巻市立病院が2016年9月開業予定です。

日本は、複数のプレートがぶつかりあう場所に位置しているため、歴史的に巨大地震・巨大津波による大規模自然災害を繰り返し経験してきました。数々の大震災の記録や経験、そして新たな科学技術的な調査・実験・分析を総合して、大震災の記憶、経験、教訓等を伝承する必要があります。

3.11東日本大震災の被災地では震災を後世に伝える様々な取組みをしています。被災地を訪れる方への「語り部」事業、石巻市では旧大川小と旧門脇小校舎を震災遺構として保存の是非を問う公聴会を開催、東松島市では旧野蒜小やJR旧野蒜駅プラットホーム等を検討中、南三陸町では旧防災庁舎の管理を20年間宮城県に移管することになりました。また、女川町では、中学生が「1000年先の命を守りたい」と町内21か所に「女川いのちの石碑」を建て始めています。

被災地では、「住民が減り続ける既存仮設住宅団地でのコミュニティ維持」と「宅地造成工事を終え、建築工事が進められている復興公営住宅・戸建て住宅等の新しい街区に移って生活再建を始めた人々の新コミュニティ構築」の両方に目配りする段階に入ってきました。

このような動きの中、当会が継続支援している石巻市仮設大橋団地では、当初約1000世帯入居していましたが現在は約半数になっています。自治会長の山崎さんは、「これから仮設住宅団地の統合や復興住宅での新たなコミュニティ作りが最重要課題です」と話していました。また、東松島市下区仮設住宅は現在4世帯のみです。前自治会長さんは、すでに復興住宅に転居済みですが、「仲間とのコミュニケーションを大切にしていきたい」と仮設集会所を借りてパソコン勉強会を続けています。当会もできるかぎり応援していきます。

宮城事務所 所長 石垣 正一

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