東日本大震災からの復興を目指す宮城県石巻市から

2022年12月26日(月)12:27

 

 

BHN宮城事務所 山崎 信哉さんから現地レポートをお届けします。

私は、2011年東日本大震災発災後、宮城県石巻市に建設された仮設住宅団地に関する活動(元石巻仮設住宅自治連合推進会長及び元石巻市仮設大橋団地自治会長)を長期間に亘って実施しました。その際、BHN宮城事務所を含め多くの皆さまに助けられながら、宮城県石巻市に建設された仮設住宅団地において「共助を基本におく地域コミュニティの再生・活性化活動」を実施しました。

2019年4月、BHNにおいて「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」が発足した際に、BHN宮城事務所の仲間に加わり、東日本大震災宮城被災者支援事業で獲得した経験・ノウハウのデジタル資料化事業に取り組みました。

2020年1月、石巻市・仮設大橋団地「公開型仮設住宅団地自治会運営管理資料」(第1版)のデジタル資料化を完了し、2020年6月、「原本資料及びデジタル化資料」を(一般社団法人)石巻じちれんの事務所に配備しました。更に、2020年10月、仮設大橋団地自治会運営管理ノウハウ普及のためのプレゼンテーション資料整備を完了し、タブレット等を活用した普及活動の準備を整えました。

今回は、私自身が関心を持って見つめてきた宮城県石巻市内からいくつかの地域を抽出して東日本大震災からの復興状況をお伝えします。

 

「石巻市仮設大橋団地・仮設大橋中央団地住宅団地と跡地」

 

旧北上川右岸堤防から石巻市仮設大橋団地・仮設大橋中央公園団地
(山崎 信哉氏 2018年10月11日撮影)

 

旧北上川右岸堤防から石巻市仮設大橋団地・仮設大橋中央公園団地の跡地
(2022年12月4日撮影)

 

西側の建物は石巻市立開北小学校、東側のタワーのある建物は石巻地区広域行政事務組合消防本部と旧北上川右岸堤防道路(サイクリングロード)が見えます。中間の空き地(石巻市仮設大橋団地・仮設大橋中央公園団地の跡地)は手前側が宮城県の県有地、その先は石巻市の市有地です。

2011年3月11日発災した東日本大震災被災者を救済する建設型仮設住宅団地は、2011年4月から9月にかけて、石巻市仮設大橋団地(48棟、最盛期440世帯、集会所2棟)、石巻市仮設大橋中央団地(4棟、最盛期28世帯、集会所1棟)が建設されました。2011年10月16日に、二つの団地を併せて「仮設大橋団地自治会」を結成し、2017年4月30日解散までの5年半の間、多くの支援イベント、自治会自主活動として夏祭りや芋煮会等々、最盛期には1,150人が楽しく暮らしたことが偲ばれます。

自治会解散後は有志によって、2019年3月集会所閉鎖までの2年間、週1回のカラオケや、料理会食を楽しむ等仮設住民と転出者の交流を進め、孤立防止策を図りました。閉鎖に当たっては転出先からも多くの人々が集まりお別れ会を実施し、苦楽を共にした仲間たちでお互いを労いました。

 

「石巻市仮設開成団地と跡地利用状況」

 

マルホンまきあーとテラス(石巻市複合文化施設)
(2022年12月18日撮影)

 

「マルホンまきあーとテラス(石巻市複合文化施設)」は2021年4月1日に開館しました。手前側部分が「石巻市博物館」で、常設展示室・企画展示室・市民ギャラリー・資料閲覧室があります。向こう側全体が「石巻市芸術文化センター」で、大ホール(1)・小ホール(2)・研修室(大1・小4)・活動室(4)・創作室等があります。南側は通しのロビーとなっていてアトリエ・カフェがあります。駐車場は最大347台分の広さが整備されています。

なお、東日本大震災後、この一帯は石巻市仮設開成団地として第1~第14仮設団地1,142戸、11集会室、5談話室を整備した、石巻市最大の仮設住宅団地群が建設されました。2019年9月には、最後まで残っていた第10・13仮設団地が終了しました。

石巻市全体では、134カ所、合計7,153戸(被災自治体最大)、最大16,788人の仮設住宅暮らしは2020年1月に全てが解消されました。

 

「石巻市日和山公園から見る南浜・門脇地区」

 

石巻市日和山公園から見る南浜・門脇地区
(東日本大震災発災後 2011年3月撮影)

 

石巻市日和山公園から見る南浜・門脇地区
(2022年12月18日撮影)

 

被災前の南浜・門脇地区には数千人が暮らしていました。旧北上川河口右岸側、日和大橋右岸側近くにあった「石巻市文化センター」や「石巻市市立病院」等は被災後間もなく解体・撤去され、内陸部へ移転しました。被災した門脇小学校校舎は石巻市震災遺構として保存されました。

 

「石巻南浜津波復興記念公園」と「みやぎ東日本大震災津波伝承館」

 

「石巻南浜津波復興記念公園」と「みやぎ東日本大震災津波伝承館」
(2022年12月18日撮影)

 

石巻市慰霊碑
(2022年12月18日撮影)

 

この一帯は「石巻南浜津波復興記念公園」となり、その中に「みやぎ東日本大震災津波伝承館」が建設されました。みやぎ東日本大震災津波伝承館では、「東日本大震災による津波被害と津波の怖さを後世に伝えるとともに、津波被害の軽減を図る」ことをテーマにした展示施設を整備し、いざという事象に備えるための行動を学ぶことが出来ます。みやぎ東日本大震災津波伝承館の向こうに見えるのは復興住宅、その中間に「石巻市慰霊碑」があります。石巻市慰霊碑は、石巻市で犠牲となられた方々を追悼するとともに、震災の記憶を後世に伝えるために建立された慰霊碑で、石巻市民及び石巻市内で犠牲となられた方々の御芳名が記されています。

 

 

宮城事務所 山崎 信哉

 
 

▶︎ これまでの現地レポートはこちら

寄附をする