令和2年7月17日、「BHN桑原基金寄附講座」 第10回講義 (7)
2020年7月22日(水)10:48









2020年度前期「SDGs実現に向けた情報通信政策」
7月17日(金)に今期・第10回目の講義が実施されました。
当面のコロナ禍対応として、今回もe-ラーニングによるオンライン講義により実施されています。
[第10回講義]「地球環境におけるICT」 講師:中村 健治 氏 (獨協大学授)

[講師:中村 健治 氏 獨協大学教授]
☆ 講義内容の要点
食料生産や住環境に強い影響を及ぼす気象変動を、マクロ的に且つ長期的に計測し、必要な対策・提言を実施していくために、特にサテライト(衛星)による観測に重点を置き説明されました。
☆ 地球環境に重大なインパクトを与える要因として、現状、以下のような項目があります
1.地球温暖化
2.海洋の酸性化
3.オゾンホールの拡大
4.酸性雨/汚染領域の拡大
5.海洋汚染
6.森林破壊
7.砂漠化
8.土地の浸食崩壊
☆ 特に強調されていたのは以下の内容です。
1.地球環境問題をグローバルな視点で観測するには、地球観測衛星が大変有効であること。
2.観測衛星が収集する気象データの一つに、降雨・降雪データの収集がある。短期的集中豪雨・週間の連続降雨等のデータを解析することにより、洪水警報を発表したり、国際的な河川管理にデータを提供することができる。
3.降雨量の世界的な分布を観ると、太平洋の赤道沿いと日本列島沿いに特に多量の降雨エリアの存在することが判明していること。
4.衛星により計測される気象データは、できるだけ公開することにより、次のような用途に立つようになっている:① 天気予報 ② 洪水警報 ③ 各種災害予防 ④ 被害災害の観測 ⑤ 食料生産業へのデータ提供
参与 紀伊 寛伍