令和6年6月7日 『BHN桑原基金寄付講座』 :第8回 「自動車運転・運送におけるICT」

2024年6月19日(水)16:23

 

 

2024年度前学期「SDGsを支える情報通信論」

6月に入り、心なしか空気に湿気を含む日が多くなってきました。

その様な中、電気通信大学(以下、電通大)の教室には4名、オンラインは1名の合計5名の受講が有りました。なお、本講座では後でビデオによるオンデマンドで受講をする学生もいます。

今回は、「自動車・運転運送におけるICT」というテーマで 井上 友二講師/のうえノバ株式会社 代表取締役社長(BHN理事)が、車の自動運転技術の移り変わりから、近年のトレンドについて講義をされました。

本講義も終始英語でおこなわれました。

 

[第7回講義]:「自動車・運転運送におけるICT」  井上 友二講師/BHN理事

 

自動車業界だけでなく、生活環境での自動運転開発の実用性についても様々な事例を交えて話されました

 

講義を行う井上講師(BHN理事)

 

●車に搭載されているICT(情報通信技術)

 車では、ライト、ドア、エンジン、センサーなどほとんどすべてがCAN(Car Area Network)やECU(Electronic Control Unit)によって制御され、既に多くの自動車でICTが幅広く利用されています。

最近では、車同士が常に信号を送信してドライバーに関係なく素早くブレーキ等を自動的にかけたり、横断歩道に人がいることを伝えるなどの交通情報を車に伝えるシステムをインフラとして整備することの研究開発が行われているそうです。

 

車間通信による事故防止技術の例

 

自動運転に必要なプロセッサーの処理能力は120TOPS(TOPSはTera Operations per Secondで120TOPSは120兆回/秒)で、現在のパソコンのプロセッサーの2300倍以上の処理能力が必要だそうです。1台の車にそれだけのプロセッサーを搭載することは物理的にも電力的にも不可能に近いので、井上講師は、他の車にあるプロセッサーをつなげて利用するシステム(VaaSI:Vehicle As A Social Infrastructure)を提案されています。利用する車は、処理する情報により町の中にある車で済ませたり、国全体の車を利用したりして使い分けるようにするとのことです。

 

レベル4の自動運転技術車までは実現出来ている

 

質問をする片上BHN理事(BHN事務局長)

 

講義のあと、BHN事務局次長の片上理事から、井上講師の提案されているVaaSIについての質問がありました。「駐車している車のCPUを利用するとのことですが、駐車している車はエンジンが止まっていますが電力はどのようにして供給されるのでしょうか?」という問いに、井上講師からは「多くの車で分散処理されるので必要な電力は多くなく、停車中の車のバッテリでも供給可能です。」との回答がありました。

 

質問への回答をする井上講師(BHN理事)

 

今回の講義を聴き、ICTが自動車産業のみならず、私たちの生活において様々に結びついていることが、よく分かりました。また、自動車も5つのレベルに分かれ段階的に完全自動運転化に向けた研究開発が、世界中で日々行われていることも分かりました。

 

     

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