2024年度 桑原基金寄付講座「国際科学技術コミュニケーション論」第11回講義を実施

2024年12月26日(木)14:06

 

電気通信大学(以下、電通大)において、12月20日(金)に、今学期第11回目の講義が実施されました。今回の講義は「国際会議における多国間交渉」というテーマで、EJD(Europe-Japan Dynamics) 代表 栗崎 由子氏により英語で行われました。

 

講師:EJD(Europe-Japan Dynamics) 代表 栗崎 由子氏

 

*授業“Multilateral negotiations at international conferences”の内訳

1. Check in.

2. Why negotiations?

3. Six skills needed for multilateral negotiations

4. Let‘s do it! multilateral discussions

 

講義の形態は、 テキストの内容を説明・解説するという方法ではなく、 学生全員と講師が対話をしながら進めるという対話型授業になっており、 全員が常に授業に集中した状態が保たれていました。

参加した学生は9名で、うち8名が留学生でした。

 

*“Check in”

先ず次の3つの設問に答える形で、 全ての学生が自己紹介をしました。

● 名前、出身国

● 専攻分野

● この授業で得たいこと

 

栗崎講師が「多国間交渉」についての説明

 

*“What you must know about multilateral negotiations”

「多国間交渉に必要なもの」として次のような手順で授業が進められました。

まず、 IDU(International Diversity Union)(※今回の講義のために作った架空の国際組織)においては、公式使用言語が英語とフランス語の2言語と決まっているが、米国より、“経費節約などの観点から、英語のみにすべき”という提案がなされたという状況が設定されました。また、例えば会議の中で発言を要求する場合の手順など、国際会議の進め方についても説明が行われました。

これを受け、栗崎講師を議長とし、学生たちがベトナム、 カメルーン、 インドネシア、 日本、 中国、 カナダ、フランス、アメリカの各国代表に扮して米国提案に対する賛否の議論を行うという模擬会議が開かれました。

 

学生たちには、まず初めに自分が担当する国の情報や各種データをPCやスマホを使いネットで調べる時間が与えられ、その後、学生たちは調べたデータを駆使して国内事情を説明しつつ、議題に対する意見をその国の代表者に成りきって発言・議論しました。

議論の途中では、つい議論に夢中になる学生もいて、熱心に各国代表としての意見を出し合っていたのが印象的でした。

 

カナダの立場から発言をするパキスタンの学生

 

 

最後に各学生がこの授業で獲得した成果を発表し、また、栗崎講師からは「この授業で得た経験をもとに、大学卒業後に多国間交渉する上での心構えができたと思います。この機会が将来において重要な勉強のポイントの一つとなることを願っています」という言葉が贈られ、また、学生からも「対話形式での授業がとても面白かったです。もっと色々が授業もこの様な形式でやってみたいです。」とのコメントもあり、学生たちの拍手をもって今回の講義も終了しました。

 

 

     

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