令和4年6月10日、「BHN桑原基金寄附講座」 第7回講義概要

2022年6月17日(金)11:34

 

2022年度前期「SDGsを支える情報通信論」

 

2019年度に発足した本講座の第四期目となる2022年度前学期の授業が実施されており、今学期はウィズコロナの下、電気通信大学における対面授業と他大学向けのe-ラーニングによるオンライン講義の併用により進められています。去る6月10日にはBHNテレコム支援協議会の副理事長である榑松講師により、今学期・第7回目の講義が以下の通り行われました。

 

電気通信大学キャンパス 東3号館 3階301教室での様子

 

[第7回講義]:「医療におけるICT」    講師:榑松 八平 氏 (BHN副理事長)

講義を行う榑松講師

 

☆ 講義内容の要点

日本全国における医療最前線の豊富な事例について動画を交えながら紹介し、医療分野における現状の課題に焦点を当て、その解決のための方法につき解説されました。
また、遠隔医療システムは現在まだ蔓延が収束していないコロナ禍から妊産婦を防護する方法として、大変役立つことが紹介されました。
講義は終始・英語にて実施されましたが、テーマが替わるポイントでは、英語と日本語でKey-wordを紹介し、特に日本人受講生の理解が深まるように配慮されていました。

☆ 講義の内容は以下のような構成になっています。

1. 日本における社会的課題

・自然災害から学んだ地域医療ネットワーク

・遠隔医療とは?

・遠隔医療・オンライン医療の現状

2. 具体的事例紹介

・遠野市の取り組み

・香川県の取り組み

・APT (Asia Pacific Telecommunity) Project での事例

 

強調されたのは以下の香川県での取り組みの例です。

1. 妊産婦及び胎児に関する死亡率の世界の状況と比較し、先進諸国の中でも特に日本が 低くなっている。遠隔医療の分野における香川県の取り組みにより、日本の中でも香川県は極めて低いレベルにある。

2. 香川県で開発された妊婦及び胎児のケアをするための検診システム(CTG)が、日本のみならずタイやブータンにおいても大規模に導入され、その結果、妊産婦及び胎児の死亡率が大幅に改善されている。

3. CTGの海外への展開については、タイやブータンのみでなく、Asia Pacific Telecommunity (APT)を介して更に多くのアジア大洋州諸国およびアフリカ諸国への普及が働きかけられている。

 

最後の質問の時間には、多数の受講生から具体的な質問が相次いで出され、講義終了時刻を大幅に過ぎても活発な質疑応答が行われました。

 

質疑応答の様子 その1

 

質疑応答の様子 その2

 

質疑応答の様子 その3

 

参与 紀伊 寛伍

 

 

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