令和5年6月9日 『BHN桑原基金寄附講座』:第8回 「防災・減災におけるICT」
2023年6月22日(木)9:16
2023年度前学期「SDGsを支える情報通信論」
4月14日(金)からスタートしている本講座の8回目となる授業が、6月9日(金)に電気通信大学で実施され、対面授業とオンライン講義を併用して進められ、この日は教室に23名、オンラインで4名の学生が受講しました。なお、後でビデオによるオンデマンドで受講する学生もいます。
今回は、BHNの副理事長である海野講師により、「防災・減災におけるICT」について熱血漢あふれる講義が行われました。
☆ 講義の内容
1.日本の災害状況
・日本で起きた大地震災害として東日本大震災の事例を発災の動画を交えながら紹介
・NTTグループの設備被災状況および、津波災害に強いまちづくり(より良い復興/創造的復興= Build back Better)の事例紹介
2.日本の防災・減災対策
・防災3助の考え方、防災計画、防災対策例、首都圏外郭放水路の仕組みと設備等を紹介
3.防災・減災用ICTの事例
・行政による防災・減災情報伝達
・緊急警報(Emergency Alert)
・情報通信の強靭化と防災対策、移動通信網の対策
・ICT測位による地震・津波予測、被災物・被災者探索
4.ICTを活用したこれからの防災・減災
・センサーの種類と活用方法
・クラウドサービスの活用方法
・防災へのAI(予測や仮想現実)を用いた活用例
講義は各セクション解説後にQ&Aを行いながら進められました。
今回出された生徒からの質問で、特に興味深かったのは「災害時に報じられる情報について、正しい情報かどうか、私たちはどの様にして判断したら良いですか。」というものでした。
海野講師からの回答は、「これはとても大きな問題で、AIによって作られた動画や画像でのフェイクニュースも簡単に作れる様になってきた中、私たちが正しい情報を選択することが難しくなってきました。大事なのは1つの情報だけを信じずに、多くのソーシャルメディアのソースを注意深く見て、その情報の真偽を探ることです。」と話されました。