2014年6月:宮城県石巻市・東松島市及び南三陸町等における被災者の地域コミュニティ支援事業報告

2014年7月15日(火)10:04

 

3.11東日本大震災により津波や地盤沈下等の大きな被害を受け、長期間に亘り海水に浸されていた農地の復旧を進めている石巻市長面地区と東松島市洲崎地区で水稲の試験作付けが始まりました。

除塩や嵩上げした圃場(ほじょう)には4年ぶりの田植えが行われました。塩分濃度や地下水の変化等を観測しながら本格的な営農再開へ向けた検討材料にするそうです。「諦めていた稲作、またやろう、頑張ろうという気持ちが高まった、・・・」と農作業者が話しているのが印象的でした。

1978年(昭和53年)6月12日は宮城県沖地震が発生した日です。以来、宮城県ではこの日を「宮城県民防災の日」と定め、宮城県内各市町村ではそれぞれ工夫して防災訓練を実施しています。

東松島市では直近の日曜日であった6月15日に、3.11東日本大震災を教訓として大規模地震や津波を想定した総合防災訓練が実施されました。

市内の小中学校ではこの日を臨時登校日に変更して総合防災訓練に参加しました。児童生徒の避難訓練や地域住民の避難所となる教室を確認し、児童生徒を保護者に引き渡す訓練を行い、学校と地域を結ぶ防災力強化を図りました。

また、自動車での避難訓練や三陸自動車道の津波避難階段を使った訓練、仮設住宅に暮らす住民による津波避難訓練等も行われました。この日の総合防災訓練は、東松島市と東松島市自主防災組織連絡協議会が主催し、関係機関や市内81の自主防災組織、小中学校、仮設住宅等から約1万人が参加しました。

特に、石巻市の万石浦幼稚園と万石浦中学校では、合同避難訓練が万石浦中学校を会場にして行われました。大津波を想定し、生徒が園児と手をつなぎ、校舎3階まで避難する場面も設定され、園児・生徒ともに訓練を通じて防災に対する意識を高め、心構えを新たにしていました

● 自治会役員向けパソコン研修

今月の「仮設住宅団地の自治会役員向けパソコン研修」は、石巻市・仮設糠塚団地を対象に実施しました。6月6日には、近隣の仮設押切沼団地及び仮設黄金袋団地の自治会役員さんも集まり、合同パソコン研修となりました。

石巻市・仮設糠塚団地における今回のパソコン研修は、全3回開催し修了しました。ワードでの文章入力や段落書式設定、エクセルでの表作成や計算式などを学習し習得することができました。習得したスキルを生かして、「仮設住宅団地で開催する夏まつり案内チラシ」等の作成を行いました。また、仮設糠塚団地の渡辺自治会長が他の受講者の方を教えている姿が印象に残っています。

 

● インターネット設備環境の巡回点検
6月も引き続き、仮設住宅団地に設置したインターネット設備環境の巡回点検を行いました。設置しているパソコンのほとんどがウィルス駆除ソフト・ノートンの期限切れを迎えましたので、延長手続きの作業に重点を置き巡回しました。

石巻市では、石巻仮設住宅自治連合推進会事務局、仮設大橋団地、仮設押切沼団地、仮設山崎前団地、仮設南境第5団地、仮設南境第7団地、仮設糠塚団地、仮設糠塚前団地、仮設町北第3団地、仮設桃生中津山団地、東松島市では、鷹来の森運動公園仮設住宅の合計11カ所を訪問し、パソコン・プリンタ点検等メンテナンス作業、ノートンの延長作業を行いました。今後も快適に使用していただくために巡回点検を継続していくこととします。

当事業収支報告書はこちら

石巻周辺被災者支援事業担当 有馬 修二(参与)

     

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