ミャンマー南部デルタ地帯における地域住民の生活環境改善事業報告 

2014年12月25日(木)17:38

 

~CAシステム設置92 村落のワークショップ、無事終了~

外務省「日本NGO連携無償資金協力」資金による第2年次事業は、9月1日より開始し、事業地デダイエ郡30村落のCAシステム設置工事のための基本設計、機材調達等の作業を終了し、11月中旬よりCAシステム設置村落を対象にワークショップを開催しました。

対象は、第 1年次事業地(事業期間2013年9月~2014年7月)のボガレイ郡53村落、ピアポン郡39村落で、第1年次事業期間にCAシステムの新設設置工事又は改良工事を実施した村落です。


ワークショップの実施会場は、ボガレイ市の僧院とピアポン市のレセプションホールとし、11月14日から28日までの間にそれぞれ3回、2回実施することにしました。この地域は大河エーヤワディ川のデルタ地帯であり、各村落から会場までの交通機関は大部分が舟です。

また日帰りが困難な村落もあることから、会場までの所要時間、またワークショップの実施効果を考えて、1回の参加人数は概ね50名(各村落からの参加人数は3名)として実施することにしました。

当初、筆者ら本部スタッフも実施会場のボガレイ市、ピアポン市のゲストハウス(現地での呼称ですが、素泊まりの宿泊所に相当)での宿泊も検討しましたが、ハウス環境、体調管理面からお勧めできないとの現地スタッフの意見を尊重し、ヤンゴン市内に拠点を置いてワークショップを実施することにしました。

ワークショップは、CAシステムの技術や運用のノウハウを一方的に伝えるのではなく、双方向の意見交換を通して、技術やノウハウを会得してもらい、できるだけ長くCAシステムを有効に活用してもらいたいこと、更には日本人の顔の見える支援を意図し、実施することにしたものです。

その内容は、開会挨拶(開催趣旨等)、CAシステムの概要および使用上の留意事項、ミャンマーおよび日本でのCAシステムの利用例の紹介、CAシステム運営委員会の編成とその役割、CAシステムの費用負担問題、意見交換、閉会挨拶(受益者の満足度の期待値等を含め)等でした。

参加者からの主な意見と要望は次のとおりです。

・CAシステムの設置は、緊急情報、天気予報、ニュース、村や学校からの連絡事項等に非常に役立っている。
・隣村からの強い設置要望があった。
・この地域は平地で避難場所がなく、そのための支援もお願いしたい、等に加え感謝の言葉を含めた多くの意見を頂きました。

こうして、11月28日まで5回のワークショップを無事終えました。

特に、第4回目(11月26日)のピアポン市でのワークショップでは、特定非営利活動法人SEEDS Asiaの防災教育も試行的に実施しました。この結果を踏まえ、次期プロジェクトでは関係団体との連携も検討することとしております。

ミャンマーNGO連携プロジェクト
事業担当 土橋 康輔 (事務局次長)

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