ミャンマー カレン州・モン州における紛争被害者を対象とした住居電化事業:(その後の状況)
2020年6月23日(火)13:11





世界での状況と同じく、本プロジェクトもコロナウイルスによるパンデミックの結果、事業の進捗に大きく支障が出ています。
まず、当初の計画では、1月の中国の春節休暇が終わり次第、ソーラーシステムの第2回の輸入を予定していましたが、中国でのコロナウイルス蔓延の結果、工場が稼働せず、予定を2ヶ月ほど遅れてやっと生産を開始することができました。
一方、その間に、ミャンマー国内でも、村々の入り口が封鎖されて3月初旬以降、工事チームが村に入れなくなりました。 ソーラー発電設備の工事が開始できたのは、ようやく5月の初めになってからで、まず、そのためにも州政府、並びに各武装勢力からの工事開始の承認を得る必要がありました。
政府による、厳しい防疫規制は今も継続しており、我々の行動が住民に不安を与えないよう、BHNの現地スタッフだけでなく工事を担当する業者のスタッフもみな、BHNが定めた「行動マニュアル」*をきちんと守るようにしています。
*例えば、マスクをする、手をよく洗う、毎日体温を測定する、等。
また、当初計画では8,605台のソーラー発電装置の設置を5月一杯までに終了し、その後のモニタリングも8月一杯で終了させる計画でしたが、これまでに工事の再開に2ヶ月の遅れが生じており、それに追い打ちをかけるように、すでに雨期が始まったため、村へのアクセスも難しくなることから、現在の事業の終了は9月頃になるのでないかと心配しているところです。

住民への説明(コロナ前)

住民への説明(コロナ後)

帰還民のために建てた新住居へも電気の供給

工事部隊は、故障等があるとその場で対処しています。

雨期が始まり、四輪駆動車でもスリップ対策が必要に。
プロジェクトマネージャー 相澤 紘史