ミャンマー カレン州・モン州の少数民族エリアでの電化事業

2023年1月20日(金)11:22

 

 

 

昨年10月の報告でも触れましたが、2020年12月から1年間の予定で始まった事業は、機材生産国の中国での何度かにわたるロックダウン、ミャンマー国内でもコロナ対策としての移動制限、2021年2月のクーデターを契機として頻発するようになった軍とそれに抵抗する勢力との衝突等により、大幅に延長され2022年10月末でようやく終了しました。

その間にも、少数民族武装勢力(EAO)側と今後の支援内容について話し合いを継続してきました。BHNとしては既に家庭用のソーラー発電システムを3万台弱設置してきたことから、今後は住民全体に裨益できる病院・クリニックの電化(事務処理を手書きベースから住民サービスの向上が図れるコンピューターの導入も含む)、将来を担う子ども達が社会に出て困らないよう、学校を電化しコンピューター教育設備を設置する等の提案をし、EAO側も了承しました。

ただ、モン州辺境地域での家庭電化事業はまだあまり進んでいないため、EAO側からも強い要望があったことから、モン族のEAOが支配する地域では家庭の電化も行うこととし、概略以下のような計画で本年1月1日から事業をスタートしました。

 

[今期事業の概要]

1.家庭の電化:3、955世帯分(モン族系EAOのエリアのみ)

2.医療機関の電化と事務処理のコンピューター化等:両州で17カ所

3.学校の電化とコンピューター教育設備の設置:両州で10校分

(終了予定12月31日)

 

また、カレン州のEAOはいくつものグループに分かれており、グループごとに、積極的に民主派武装勢力を支援するところから、折角長い内戦を終えて復興にかじを切り始めたので、今更また元の内戦に戻りたくないと考える中立グループまで、軍事政権に対する立場が異なっています。BHNとしても軍事政権と武力対立するグループの支配地域で事業を行うことは現地職員・工事業者にとっても安全が保証できないことから、カレン州では今期はEAOの1グループであるKNU/KNLA-PC*が支配するエリアだけとなりました。モン州ではEAO(=NMSP*のみ)と軍との直接衝突は今まで起きていません。

ミャンマーでは軍事政権から様々な事業活動に影響する規制が出され、NGO活動がスムーズに運ばない事態がいくつも起きていますが、そのような問題も徐々に克服しながら、厳しい生活環境に置かれている少数民族の人たちの生活向上のために、今後も努力していくつもりです。

*KNU-KNLA/PC=Karen National Union-Karen National Liberation Army/Peace Council
*NMSP=New Mon State Party

 

村民への説明会

 

村民への説明会(2)

 

設置工事後のモニタリング

 

夜間に家で作業をしている様子

 

設置工事後のモニタリング(2)

 

ソーラーパネル設置

 

 

副理事長 相澤紘史 (プロジェクトマネージャー)

 

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