ミャンマー:ラカイン州グワ郡の学校及び村落における防災支援、及び保健衛生意識向上事業

2020年8月17日(月)14:41

2020年度事業の進捗状況、及びコロナ発生に伴う事業への影響

令和元年度(2019年度) 外務省 日本NGO連携無償資金協力(以下N連)(注)の採択を受け、ミャンマー ラカイン州においてN連事業を2020年1月に開始しました(事業期間2020年1月1日~2020年12月31日)。本事業はラカイン州グワ郡の中学校等に学習支援及び村落伝達支援システム(Learning and Communication Assist system for students and residents, LCAシステム)とハザードマップを設置し、それを利用して生徒や住民の防災能力の向上、及び保健衛生意識向上のための活動を行います。

事業の活動内容は
①LCAシステムの導入(1年次:15校)
②ハザードマップの作成と設置(1年次:15校)
③教師向け防災研修
④保健衛生意識の向上です。

当会として本事業は、ラカイン州での初めての事業です。事業開始に当たり1月17日に当会の赤羽根理事長、土橋理事がラカイン州知事を表敬訪問しました。
1月20日に事業地のグワでラカイン州の社会福祉大臣、保健省次官、及び地域関係者を招いてキックオフミーティングを実施しました。これに続き2月~3月にかけて事業実施地におけるLCAシステムとハザードマップの現場調査、モデル村落の保健衛生に関するベースライン調査を実施しました。
ところで世界各地で新型コロナウイルス(コロナ)感染が拡大しております。ミャンマー政府は初期段階で、コロナに対する水際対策及び感染防止対策により感染は阻止されてきました。しかし3月23日になって初めて感染者が確認されました。3月にはすべての教育機関の活動停止、不要不急の外出制限、海外からの航空便の着陸禁止等の規制が強化されました。BHNの活動も在宅勤務体制を敷くことになり、日本とミャンマー間のプロジェクト管理は毎週開催するZOOM(ズーム)ミーティングにより行われました。

7月に入り、コロナ予防対策が浸透した効果により政府の規制も徐々に解除され、ようやく現地移動が可能となりました。雨期の最中で道路も寸断される事故にもあったりしましたが、ハザードマップの設置工事が7月中には完了させることが出来ました。更にミャンマー政府(保健省)のCOVID-19のガイドラインにより事前監査で合格した一部の学校が7月21日に再開されました。しかし、当会が設置を予定している学校は未だに閉鎖が継続し、LCAシステムが着手出来ない状況です。今後更に学校の再開が遅れますとプロジェクト活動に遅れが生じる可能性があります。LCAシステムの設置は視聴覚教育に使われるため、学校の授業遂行上に支障が生じると危惧しています。

いっぽう、ビジネスの世界では携帯電話の普及が進み、企業のIT化も進み在宅勤務が可能となり、リモートワークが急速に普及し、大学・高校ではeラーニングが進んでいて、既にコロナ後のデジタル社会が出現しています。ミャンマーは遠からず東アジア地域の先進国の仲間入りをする時期が訪れると推測しています。

 

Kwin Gyi Village(クインジー村):助産師さんによる聞き取り調査

BHNミャンマー事務所スタッフの新型コロナ(COVID-19)対策フェースガード

 

Tin Tawvillage(ティントウ村): 健康の聞き取り調査

 

Ma Kyae Ngu(マカイエグ村):ハザードマップ前の集合写真

 

Ma Kyae Ngu:生徒たちの初めて見るハザードマップの勉強

 

Ma Kyae Ngu:ハザードマップ設置風景

 

注:日本NGO連携無償資金協力は、日本の国際協力NGOが開発途上国・地域で実施する経済社会開発事業に外務省より必要な資金が供与される制度。

 

参与  渡辺 栄一

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