BHN広島事務所の西日本豪雨被災者支援活動~呉市安浦地区において交流再開~

2022年12月22日(木)9:50

 

 

BHN広島事務所(所長 福田 卓夫氏)では、2018年西日本豪雨被災地(広島県呉市、福山市、坂町等)において復興フェーズ(仮設住宅団地フェーズ、災害公営住宅団地フェーズ、市営住宅団地フェーズ)の進展に合わせ「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動」を実施してきました。2022年度からは、市営住宅団地フェーズに入りました。「コロナ感染蔓延時期には、ネット活用型被災者支援活動」、そして「コロナ感染が落ち着いてきたら、現地に出向いた実践研修会」の二つの活動手法を柔軟に組み合わせて実施してきました。

呉市安浦町は、西日本豪雨災害の際、大規模な土石流災害が発生した場所です。呉市安浦町・安登仮設住宅には22世帯の被災者の皆さんが生活しました。当時、「談話室での茶話会」が皆さんの集いの場でした。被災体験を語り合い、気持ちを共有することで支え合いの大切さを学んだ場所でした。BHN広島事務所では、この集いの場を利用してパソコン研修会を繰り返し開催しました。

BHN広島事務所による被災者支援活動は、安登仮設住宅談話室閉鎖後、2021年12月16日呉市安浦町「呉市川尻・安浦地域包括支援センター」を利用して実施したパソコン研修会を最後に、実際に顔を合わせた支援活動を実施することが出来ませんでした。西日本豪雨災害発生から4年、これまで社会福祉協議会が支援していた茶話会も自然消滅となっていました。

一方、被災された住民の皆さまは、時代の流れによりスマホを所持するようになりました。一部の住民ではありますが、グループラインを作り、日常のあれこれを互いに語り合っています。その会話の中から、「茶話会を復活したい」との要望が上がりました。

BHN広島事務所の廣中 香氏が、本格的な「集いの場」となる会場を探し、呉市介護保険課が管理する「安浦内海老人福祉会館」に決定しました。2022年12月15日、久しぶりの再会とあっておしゃべりは尽きません。

 

呉市介護保険課が管理する安浦内海老人福祉会館を利用した「茶話会」
(2022年12月15日撮影)

 

災害を通して知り合った皆さんに「ポケット防災手帳」を披露して、各自で折りたたみました。ポケット防災手帳を手にした住民さんが、いざ避難となると常備薬を忘れて困った話をしました。災害が比較的少ない時期ではありますが、「余裕のある時期にこそ準備をする、日頃からの備えが大切ですね」という話でまとまりました。

 

皆さん自身の災害経験に基づくポケット防災手帳の使い方を披露
(2022年12月15日撮影)

 

月一回の茶話会・簡単なスマホ教室を開催しよう
(2022年12月15日撮影)

 

今回集まった皆さんとの話し合いで「月一回のお茶会・簡単なスマホ教室」を開催し、グループラインの輪を広げていくことになりました。BHN広島事務所では、「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動」の新たな段階を目指して取り組みます。

 

 

西日本豪雨被災者支援事業
プロジェクトマネジャー(理事)
有馬 修二

 

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*BHN自主事業「西日本豪雨地域ICT支援事業」、事業期間:「2018年7月9日~2023年3月31日予定」は、西日本電信電話株式会社(CLUB NTT-West)、NTTファイナンス株式会社(NTTグループカード)、株式会社NTTドコモ(d POINT CLUB)のポイント寄附にてご支援いただいて、事業を継続しています。
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