フィリピン台風ハイエン被災者支援初動調査を終えて

2013年12月6日(金)15:56

 

11月19日より、約2週間に渡り、フィリピンマニラ、セブ島を経由して、レイテ島に入り、JPF資金でハイエン台風の被災者支援初動調査を行ってきましたが、自己資金で調査活動を続けている一部メンバーを残し、11月30日に無事帰国致しました。

今回レイテ島で訪問しましたのは、西海岸にあるオルマックという、レイテ島ではタクロバンに次ぐ2番目に人口の多い市と、そこから20km程、海岸線に沿って南西に下った所にある、メリダという人口3万人程度の、こじんまりとした町です。この一帯は、1991年にも大きな台風被害があり、その時は川の大氾濫で多くの死傷者が出たところです。ただし今回の被害はもっぱら強風によるものと見受けられました。

 

オルマック市のシティーホールには、同市の災害対策本部が置かれており、国連の支援もここを足場にして行われています。 シティーホールの建物自体屋根が飛ばされた箇所が少なからずあり、今回の強風がいかに強いものであったかを実感させられました。 又、ホールの中では、支援物資の受け渡しがあちらこちらで行われており、人と物資が入り乱れての一種のカオス状態にありました。

 

一方メリダでは、町長を訪ねお見舞いを述べた後、安否確認電話サービスを行ったり、ベリオという地区で緊急医療活動を行っていた(特活)災害人道医療支援会(HuMA)という日本のNPO団体が、電話連絡が出来ないとお困りでしたので、手持ちの衛星電話を使って頂いたりと、微力ながら、被災者やその支援をされてられる方々の、お役に立てたのではないかと思っています。

 

今後の支援活動ですが、今回オルモック、メリダの両災害対策本部長(*メリダでは町長が兼務)より、CAシステムの提供や、ICTステーションの設置要請を受けました。

 

前者は、高所に設置したスピーカーから、緊急物資の配布日程のアナウンスや、ラジオ放送を流すシステムで、ソーラー電源の利用も可能です。一方後者は、被災により携帯電話を失くされた方、電話端末は無事であったが、電力不足により充電できない方、インターネットを使いたい方々を対象に、ICTサービス提供の場を提供しようというもので、必要な機器類をバンに乗せて、被災地を巡回するサービスと組み合わせると、効果が高まるのではと考えています。

 

今回の調査を実施するに当たり、日本、比国の様々な方々、団体から、ご支援や励ましの言葉を頂きました。今回の調査を実際の支援事業に速やかに繋げる事で、こういったご期待に応えたく思っています。 引き続いてのご支援、宜しくお願い致します。

 

 

プロジェクト・マネージャー 寺内 謙一(副理事長)

     

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