フィリピン台風(ハイエン)被災者支援活動が無事終了しました

2014年6月9日(月)14:00

 

● 6か月間に渡る活動の振り返り

昨年11月にフィリピン中部を襲った超大型台風による被災者救援のためBHNは調査団を現地に派遣しました。
被災した住民たちはわずかに残った自宅跡に、吹き飛ばされたトタンや板切れ、シートを寄せ集め雨露をしのいでいる状態でしたが、被害の大きさにもかかわらず被災住民の表情は意外にも明るく私たちの心を慰めてくれるものでした。

特定非営利活動法人ジャパン・プラットフォーム(JPF)の資金を得て、調査活動に引き続き初動事業としてレイテ島のオルモック市およびメリダ町の災害対策本部長から要請を受けた4箇所にCAシステムやICTステーションを設置し、且つ2台の車両による移動ICTステーションサービスを提供しました。

現地でのクリスマス休暇や年末始の休暇もなく悪環境の中、通信サービスや充電サービスを続けているBHNの横野・伊藤両参与の活動に対して被災住民からは大変感謝され、数箇所の代表者からは感謝状が寄せられました。

活動状況を視察するため1月にレイテ島入りした当会藤田理事長、前川副理事長一行がオルモック市およびメリダ町の災害対策本部長やバランガイの長(キャプテン)と意見交換や要望等を聴きとりした結果、BHNへの感謝とともにCAシステムの追加設置の要望が強く出されました。これを受け、すでに設置した4箇所のCAシステムに加えてさらに8箇所の増設を現地の日系通信工事会社の協力を得て実施しました。

 

第1次初動事業は2月10日で終了し、2月11日から始まった第2次初動事業では、日本からの派遣専門家が2人から横野参与1人となり、現地人技術者1人と共に悪環境の中、精力的に支援活動を継続しました。
増設したCAシステム設置箇所へはモバイルワイファイ(Wi-Fi)やラジオ、パソコンなどを調整して配備し、インターネット環境を作り上げる作業を進めました。

また今後現地の住民がソーラー発電設備や、CAシステム装置類の保守運用をしてゆくために、取り扱いマニュアルの作成やワークショップの実施など現地担当者たちの訓練、育成も行い、事業終了日である5月16日までに、全ての設備、装置の引渡しを完了することが出来ました。

半年以上に渡った事業を振り返ると、喜んでくれた被災民の顔が次々と浮かび感無量です。取り分けその中でも、被災をものともしない、子供達の笑顔の裏側にあるたくましさが、ひときわ印象に残っています。

事業終了してから半月経ちますが、今回行った我々BHNの支援が、これら子供達が大人になった時にその記憶に少しでも残ってくれたらと願いつつ、事業完了のお礼とご報告にさせて頂ければと思います。

最後になりましたが、本事業に対して多くの皆様からご支援・ご協力を頂きましたこと、心より感謝申し上げます。

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フィリピン台風ハイエン被災者支援事業担当

平川 芳宏(事務局次長)

     

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