トップ活動を知る活動報告

1 / 11

ハティア島プロジェクト22: 新しい土地ダルチョル訪問

JICA草の根技術協力支援事業(パートナー型)「コミュニティラジオによる早期災害情報提供を活用した地域住民災害対応能力強化プロジェクト(バングラデシュ・ハティア島)」の概要はこちら

 

●  未開の地ダルチョル

 

9月1日にハティア郡事務局(UNO)の要請により、UNOスタッフと共にハティア島本島の北西に位置するダルチョルを訪問しました。ダルチョルへは、ハティア本島北部の港から小舟で約1時間半かかります。

 

  

ダルチョルは土の堆積によってできた約12㎢の新しい島で、非常に脆弱性の高い島です。そのほとんどがハティア郡のスクチャル・ユニオン(区)に属しており、残り3㎢は森林省の管理区、一部がモンプラ郡に属しています。

 

政府は居住を認めていませんがすでに人が勝手に住み始めており、住民に話を聞いた所、約230世帯、約1,180 名が暮らしているそうです。(正確な統計データではない)

 

●  何もない非常にリスクの高い島

 

小舟を岸壁につけよじ登り、島へ上陸。しばらくはきちんと歩ける道が続いていましたが、途中から道がなくなり畦道へ突入。田園の細い泥道を、田んぼを回るように歩き、時には膝上まで水につかりながら田んぼを横断しながら進みました。

 

 

360度田園風景が広がり、ニジュンディップ同様すべてが真平らです。途中、田んぼの真ん中にポツンポツンと藁の家が一軒ずつかなりの距離を置いて立っていました。

 

学校、ヘルスセンター、政府の事務所、シェルター、キラ(サイクロンなどの来襲時に避難をする丘のような高台)、防潮堤は一切ありません。唯一マドラサ(イスラム教の学校)1つと、モスクが2つあるとのこと。井戸は島全体で4つありますが、そのうちきちんと機能しているのは2つだそうです。

 

 

天気予報や災害情報へのアクセスは一切なく、2009年のシドル並みのサイクロンが来た場合生き残るのは非常に難しい状況なのは明らかです。サイクロンが発生したらどうするか聞いたところ、住民の複数が大きな声で「アッラーに祈る」と声をそろえて言いました。

 

●  島の現状を知ってもらう

 

援助機関はもちろんのこと、政府すら介入していないこの島では、生活することすら非常な困難な状況です。

 

今回の視察の報告は、UNOから政府上部へ報告されますが、当会としてもまずはこの島の現状を知ってもらえるよう他のドナーへの働きかけや、ダルチョルへの支援の可能性を今後検討していきたいと思います。

 

バングラデシュ・ハティア島CRプロジェクト
玉木(プロジェクト・コーディネーター)

 

当事業に関する前の記事はこちら

1 / 11