ハティア島プロジェクト13: コミュニティラジオの住民への説明集会

2014年1月22日(水)17:32   生活向上のための支援

※JICA草の根技術協力支援事業(パートナー型)である「コミュニティラジオによる早期災害情報提供を活用した地域住民災害対応能力強化プロジェクト」は、バングラデシュのノアカリ県ハティア島およびニジュンディップで、①島民が必要とする正確な気象・災害情報を公平に伝達し、②災害情報を島民が正確に把握し避難行動に移せるよう、支援を行うものです。実施期間は2013年3月15日~2017年8月31日です。プロジェクトの概要はこちら

 

コートヤード・ミーティングを継続的に実施

 

コートヤード・ミーティング(以下、CYM)、聞きなれない言葉ですが、日本語にすると中庭集会とでもなるのでしょうか。地域ごとに行う住民説明会のことを指します。多くの場合、民家の庭先で行うためこのような名前がついています。

 

ラジオ設備の工事と並行して、地域の住民を対象に「コミュニティラジオはどのようなことが出来るのか」ということを理解してもらうためのこのCYMを集落ごとに月3、4回のペースで実施しています。

 

 

進行役はそれぞれの地域のボランティア2名が1組になって担当します。ボランティアの皆さんには事前に進行の仕方、資料の使い方などの講習を受けてもらいました。交通手段が未整備な現地では、会場へはバイクに乗せてもらって行くことになります。ハティア島でバイクは大変重要な交通手段です。

 

集会は主に昼間の時間帯に行いますので、参加者はほとんどが女性です。男性が混じらないので、女性の持っている意見などを述べやすい環境となります。参加者は平均して毎回30~40名程度。参加者の皆さんも、そして進行役のボランティアも綺麗に着飾り参加してくれます。

 

進行役のボランティアが資料を見せながら、コミュニティラジオが開局すると、教育、保健・衛生、農業、交通や物産品について具体的にこんなことが出来ますよ、といった説明していきます。もちろん、住民からの意見や要望を聞く事もこの集会の大きな目的です。

 

参加者の殆どが女性であるため子供たちを同伴してくる人がたくさんいます。子供たちは、我が物顔で集会に乱入してきます。そこでコミュニティラジオのヒロン局長がキャンディーで子供たちだけを集めて、ノートパソコンを使い、もう一つの子ども達向けのCYMを行うこともあります。

 

 

CYMは自然災害に対して脆弱な集落に重点を置いて進めています。こうした集落は防潮堤防の外側にあったり、海岸線からも近かったり、また避難すべきシェルターが近傍になかったりなど、一旦サイクロンが襲来すると大きな被害や犠牲者が想定される場所です。

 

こうした集落ではラジオの保有率は非常に低いため、リスナーズクラブを優先的に設立してラジオを提供することから始める必要性を感じています。コミュニティラジオがいくら避難情報を提供しても、逃げる場所が無いとの住民の声を聴くのは非常に辛いものがあります。

 

そのような環境に暮らしていても、参加してくる住民の表情はとても輝いています。これほどまぶしい笑顔はどんなことがあっても守らなければ心底思います。

 

このプロジェクトでは4年半の間に、こうした住民への説明集会を200回計画しており、コミュニティラジオが真の地域住民の情報メディアとして定着することを期待しています。

 

>>バングラデシュ・ハティア島プロジェクトに関する前の記事はこちら

 

バングラデシュ・ハティア島CRプロジェクト

小峠(プロジェクト・マネージャー)

 

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