令和3年4月16日、電気通信大学にて「BHN桑原基金寄附講座」開講

2021年4月21日(水)10:23

 

2021年度前学期「SDGsを支える情報通信論」スタート

 

2019年度に発足した本講座の第3期目となる2021年度前学期の講座がスタートしました。

第2期の昨年度は、コロナ禍のため、e-ラーニングによるオンライン講義により実施されましたが、今学期は原則・第1期と同じように対面授業によって実施されることになっています。

今学期は受講生が急増し、出身国も南スーダン、バングラデシュ、パキスタン、マレーシア、べトナム、中国、日本の7カ国になっています。

 

新型コロナ対策を講じての2021年度前学期講義の様子

 

講座の開始にあたり、「イントロダクション」として、電通大/石橋孝一郎教授により本講座の首題、達成目標及び、本年4月から9月までの授業内容について解説が行われ、引き続き、第1回講義が行われました。

 

電通大/石橋孝一郎教授

 

◎イントロダクション「SDG’sを支える情報通信論について」  石橋孝一郎 電気通信大学教授

2015年 9月の国連サミットにおいて、「持続的発展のためのアジェンダ」に掲げられた国際目標であるSDGs(Sustainable Development Goals:以下SDGs)が採択されました。

この科目では、SDGsの目的及びSDGsに寄与する情報通信(ICT:Information and Communications Technologies)を理解し、その達成に重要な“エネルギー”、“情報セキュリティ”及び“情報通信政策”を学ぶことになっており、次の3項を達成目標としています。

 

1)SDGsの制定経緯と内容、およびSDGsを支える情報通信に重要なエネルギー、情報セキュリティ、情報通信政策の課題を理解する。

2)SDGsの実現において情報通信技術の寄与が期待される分野の事例を学び、具体的な課題に関して理解を深める。

3)SDGsの実現に向けて、技術者としての心構えと先見性を涵養する。

 

講師:加納貞彦 早稲田大学名誉教授、 BHN理事

 

[第1回講義]:「SDGsにICTはどう関わるのか」  講師:加納貞彦 早稲田大学名誉教授、BHN理事

1.技術開発分野で「Paradigm shift」が進展していることを解説されました。

・西暦2000年頃まで ・・・ 市場Needsを満たすための開発が行われていた。

・近年         ・・・・ 社会問題を解決するための開発 → これがSDGsという形になっている。

 

2.国連が提唱しているSDGsの17の達成目標について解説されました。

 

3.食料・農業分野における問題点を紹介し、その解決方法について解説されました。

1)農業従事者数の著しい減少

2)農業従事者の高齢化<日本:60歳以上が70%を占める>

→ICTで農業をサポートしていくことができる。

(例)野菜栽培工場・・・・天候不順や害虫の被害を回避することができる。

3)Food loss対策

・Food bankについて紹介され、その活動を高く評価されました。

食品の再利用活動については、仙台の㈱JNEXの活動事例を紹介された。

・AI利用による計画生産の実践が効果的であることを解説されました。

4) Q & Aセッションにおいて、次のような質疑応答がありました:

Q1:廃棄処分となっている食品を他国への食糧援助として利用することはできないのか?

A1:コスト面で厳しい面があるが、例えば空船を利用すること等で、可能性が出てくるかもしれない。

 

Q2:害虫の被害が多いアフリカ諸国等に、Vertical Agricultureが導入できないだろうか?

A2:現在、大都市またはその近郊で導入されている野菜工場の様式は、害虫の被害を回避できるメリットがあるので、田園地帯や開発途上国でも導入される可能性がある。

 

学生との質疑応答の様子(1)

 

学生との質疑応答の様子(2)

 

参与 紀伊 寛伍

     

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