ミャンマー カレン州モン州における家庭用ソーラー発電及び学校へのコンピュータ設置事業

2022年2月7日(月)10:24

 

 

クーデター後の事業進捗状況報告(3)

 

前回の報告(2)でも述べましたが、コロナ感染の拡大、更には21年2月の軍によるクーデター、等の結果、当事業の進捗は大きく遅れることとなりました。 そのことから、最終的に事業終了時期を22年5月末まで半年間の延長を外務省に申請し了承されました。

 

室内での配線工事

 

最近に至っても、軍政部隊とそれに反対する各種グループ(これには一部の少数民族武装勢力も加わっています)との間の衝突はますます激しくなった結果、当初予定されていた村から事業地を別の安全な村に動かすことも必要になりました。

 

ソーラーパネルの設置工事

 

しかしそのように安全と考えて事業地として選び直した村でも、道中の安全が危うくなって、近づくことが難しくなり建設用機材を保管したままになったりしています。

 

室内の設備

 

また、ミャンマー政府と少数民族武装勢力との間での休戦協定が結ばれたことの象徴として新たに建設されたレー・ケー・コー村には軍の砲弾が着弾して村の多くの施設が破壊され、その後、軍に占拠されてしまいました。 この村にBHNでは2カ所のコンピュータ訓練設備を作りましたが、まだ村に近づくことができないため、これら教育施設の被害状況は判明していません。

 

商店は夜にも営業

 

他にもBHNでは7カ所の学校でコンピュータ設備の建設を予定していますが、これらの設置作業については、州政府、武装勢力の双方から安全が保障されており、現在最終設計の段階です。

 

夕食は電灯の下で

 

現在も紛争の先行きが見えない中、カレン州の武装勢力エリアでさらに激しい衝突が起きると、事業の終了時期を再考する必要も出てくるかもしれません。
なお、並行して事業実施中の隣接するモン州では、深刻な衝突の報告はなく、BHNによるソーラー設備の建設は、当面順調に進捗しています。

 

村の中心には取り扱い方法の展示も

 

副理事長 相澤 紘史

 

     

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