西日本豪雨被災者支援事業 ~コロナ禍におけるネット活用型被災者支援活動を目指して~

2020年12月17日(木)15:31

 

 

2018年7月に発災した西日本豪雨被災地の呉市・三原市・坂町において、ICTを活用した被災者支援活動を実施してきました。発災から2年5カ月間が経ち、被災地では被災者の自宅再建及び災害公営住宅建設が完了し仮設住宅団地からの移住が進みました。設置目的を達成した仮設住宅団地集会所から順次BHNパソコンコーナーを撤去・回収を進め、2020年7月末に、三原市での被災者支援活動を完了しました。

呉市・坂町を担当しているBHN広島事務所(所長:福田卓夫氏)では、2020年9月末に、坂町では仮設住宅団地集会所に設置したBHNパソコンコーナーを撤去・回収を完了しました。

呉市・安浦地区では、被災地において地域コミュニティセンター機能の役割が与えられていた安浦仮設住宅団地談話室では被災者支援活動を継続しましたが、2020年12月末談話室閉鎖に合わせて被災者支援活動は完了しました。新しい地域コミュニティセンターでの支援活動継続の要請があり、これに応えていく準備を進めます。

呉市天応地区では、新しく建設された呉市・天応地区災害公営住宅団地集会所に対し、BHNパソコンコーナーを移設して被災者支援活動を継続しました。

西日本豪雨被災地では、これまで「ふれあい型パソコン研修会」を中心にICTを活用した被災者支援活動を実施してきました。2020年度では、コロナ禍における被災者支援活動に向けて、パソコン研修教材をデジタル化したネット活用型パソコン研修、ネット映像会議、タブレット&ポケットCO2センサー等を活用する「ネット活用型被災者支援活動」に切り替える準備を進めました。

 

1.坂町・仮設住宅団地集会所に設置したBHNパソコンコーナーを撤去・回収作業

2020年9月末に、坂町・平成ヶ浜中央公園仮設住宅団地集会所及び平成ヶ浜東公園仮設住宅団地談話室に設置したBHNパソコンコーナーを撤去・回収を完了しました。

 

広島県坂町・平成ヶ浜中央公園仮設住宅団地集会所前
 被災地において地域コミュニティ形成・活性化の基点の役割を果たした
(2020年9月30日撮影)

 

広島県坂町・平成ヶ浜中央公園仮設住宅団地集会所内
 BHNパソコンコーナー撤去・回収作業
(2020年9月30日撮影)

 

広島県坂町・平成ヶ浜中央公園仮設住宅団地集会所内
 BHN広島事務所の皆様 BHNパソコンコーナー撤去・回収作業を終えて
(2020年9月30日撮影)

 

2.呉市・安浦仮設住宅団地談話室、最後のパソコン研修会

呉市・安浦地区の安浦仮設住宅団地談話室は、殆どの住民が退去した後においても、安浦地区被災地における地域コミュニティセンター機能の役割が与えられていたことから、安浦仮設住宅団地談話室での被災者支援活動を継続してきました。

2020年11月18日、呉市・安浦仮設住宅団地談話室、最後のパソコン研修会を実施しました。この日は、普段より沢山のプリンターを持ち込んで年賀状作成に取り組みました。

呉市の方針により、2020年12月末には談話室が閉鎖されることになり、安浦仮設住宅団地談話室での被災者支援活動は完了しました。引き続き、新しい地域コミュニティセンターでの支援活動継続の要請があり、これに応えていく準備を進めます。

呉市・安浦仮設住宅団地談話室
 全員マスクを着け、最後のパソコン研修会を楽しみました。
(2020年11月18日撮影)

 

呉市・安浦仮設住宅団地談話室
 普段より沢山のプリンターを持ち込んで年賀状作成
(2020年11月18日撮影)

 

呉市・安浦仮設住宅団地談話室
 今年も年賀状が出せると胸を張りました。
(2020年11月18日撮影)

 

3.呉市・天応地区災害公営住宅団地集会所、パソコン研修会開始

呉市天応地区では、新しく建設された呉市・天応地区災害公営住宅団地集会所に対し、BHNパソコンコーナーを移設して被災者支援活動を継続しました。

2020年11月25日、呉市・天応地区災害公営住宅団地集会所で最初の本格的なパソコン研修会を実施しました。この日は、これまでに慎重に準備してきた、コロナ禍における被災者支援活動用のパソコン研修教材をデジタル資料化したネット活用型パソコン研修に取り組みました。ネット映像会議、タブレット&ポケットCO2センサー等を活用する「ネット活用型被災者支援活動」に切り替える準備を進めました。

 

新しい呉市・天応地区災害公営住宅団地集会所
 ネット活用型パソコン研修会の開始
(2020年11月25日撮影)

 

新しい呉市・天応地区災害公営住宅団地集会所
 タブレットと組み合わせたネット活用型パソコン研修に挑戦中
(2020年11月25日撮影)

 

タブレットとポケットCO2センサーを使って3密回避
(2020年11月25日撮影)

 

呉市・天応地区災害公営住宅団地集会所 BHNパソコンコーナー
 パソコンを自由自在に使いこなして自治会管理業務 世話役(沖田氏)
(2020年11月25日撮影)

 

 

プロジェクトマネジャー(理事)
有馬 修二

 


*BHN 自主事業「西日本豪雨地域ICT支援事業」、事業期間:「2018年7月9日~2023年3月31日予定」は、西日本電信電話株式会社(CLUB NTT-West)、NTTファイナンス株式会社(NTTグループカード)、株式会社NTTドコモ(d POINT CLUB)のポイント寄附にてご支援いただいて、事業を継続しています。


     

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