令和6年能登半島地震被災者支援事業 ~珠洲市・穴水町・輪島市の集会所を活動拠点にした、ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動への取り組み(21)~
2025年5月30日(金)12:01




BHN北陸事務所(所長:姉﨑 幸雄氏)は、令和6年能登半島地震被災地、主に、石川県珠洲市、穴水町、輪島市等に建設された仮設住宅団地・集会所等を対象に、「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動への取り組み」を実施しています。
BHN北陸事務所PC/エリアマネージャー・現地調整担当(坂下 武吉氏)が中心となって、石川県珠洲市、穴水町、輪島市等に建設される仮設住宅団地・集会所等を対象に「BHNパソコンコーナー」を開設する計画で、当該市役所担当課及び当該仮設住宅団地自治会役員等に対する現地調整業務を慎重に実施し、現地調整業務を完了した市町毎に「BHNパソコンコーナーの開設作業」に移行しました。
BHN北陸事務所では、①2024年6月1日(土)、珠洲市内の仮設住宅団地集会所3カ所(珠洲市 宝立町第1団地 約153戸、珠洲市 蛸島町第1団地 約117戸、珠洲市 正院町第1団地 約76戸)に、②2024年6月7日(金)、穴水町内の仮設住宅団地集会所2カ所(穴水町 由比ケ丘団地第1集会所及び第2集会所 約170戸)に、③2024年7月19日(金)、輪島市内の仮設住宅団地集会所2カ所(輪島市 町野町第2団地 約268戸及び輪島市 門前町道下第1団地 約279戸)に、④2024年8月16日(金)、輪島市内の仮設住宅団地集会所2カ所(輪島市門前町 清水第1団地 約69戸及び道下第2団地 約68戸)に、⑤2024年9月25日(水)、輪島市内の仮設住宅団地集会所2カ所(輪島市山岸町 山岸町団地 約251戸及び輪島市稲屋町 稲屋第1団地 約89戸)に、⑥2025年2月16日(日)、輪島市内の仮設住宅団地集会所1カ所(輪島市 町野町第1団地 約81戸)に実施し、被災地全体で3市町12カ所の仮設住宅団地集会所(総計 約1621戸)へ「BHNパソコンコーナーの開設作業」を完了しました。
BHN北陸事務所が開設したBHNパソコンコーナーの構成品は、ドコモ5G Wi-Fiルーター home5G HR02、SH-52B、小型ノートパソコン、タブレット、カラープリンター、印刷用インク・印刷用紙、携帯用LED“アイムライト”、テーブル・イス、収納箱、各種説明資料等です。
BHN北陸事務所では、当初、既得旧型パソコン及び小型プリンターを活用して開設作業を実施しました。開設したBHNパソコンコーナーは被災地の皆さまから高評価をいただき、各仮設住宅団地では活発に活用が開始されました。新規パソコン調達用の事業予算が確保できたことから、定期巡回設備点検作業の日程に合わせて、新規調達した新型パソコン及び同時に大量印刷が可能となる中型プリンターへの設備更改工事を実施しました。これらの設備更改工事は各仮設住宅団地の皆さまから大変歓迎されました。
BHNが実施している令和6年能登半島地震被災者支援事業は、2024年10月31日付けで「ボラサポ・令和6年能登半島地震第5回中長期助成事業の助成団体」として決定されました。ボラサポ事務局から届いた赤い羽根・ボラサポシールの貼付及び赤い羽根・ボラサポ旗を掲揚しながら令和6年能登半島地震被災者支援活動を実施しました。
更に、2025年3月1日付けで、活動名「ICTを活用したコミュニティ活動再生・活性化支援事業」はJPF(ジャパンプラットフォーム 以下、JPF)能登半島災害支援(地震・豪雨)助成事業として採択されました。JPFから示されたロゴマークを貼付・掲示しながら「ICTを活用したコミュニティ活動再生・活性化支援事業」を実施していきます。
BHN北陸事務所では、BHNパソコンコーナー開設作業を終えた12カ所の仮設住宅団地集会所を活動拠点にして、ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化活動を推進していきます。地域ごとの被災者要望を加味しながら、①BHNパソコンコーナーの定期巡回設備点検、②BHNパソコンコーナーの個別活用相談、③小規模スマホ研修会・ICT研修会・ICT健康体操会を継続していきます。更に、④企画・案内チラシ作成配布を伴う自主企画型コミュニティ活動の促進、及び⑤復興段階を迎えた被災地との「被災地間ネット交流会」、加えて、能登地震被災地内での「被災地内ネット交流会」を進めています。
■輪島市町野町第2団地で、広島間を結んだ被災地間ネット交流会(第5回目ネット交流会)
BHN北陸事務所(所長 姉﨑 幸雄氏、坂下 武吉氏、中川 敏弘氏、荒川 修司氏)は、2025年5月24日午前、「輪島市町野町第2団地集会所で、広島間を結んだ被災地間ネット交流会(第5回目ネット交流会)」を実施しました。BHN広島事務所(所長 福田 卓夫氏、岡崎 幸子氏、杉原 瑞枝氏、廣中 香氏)が参加しました。BHN北陸事務所の坂下 武吉氏は自宅から被災地間ネット交流会に参加しました。有馬 修二も参加しました。
●最初に、BHN北陸事務所メンバー、輪島市門前町道下第1団地自治会役員(世話人3名他)、BHN広島事務所メンバーを結んだ被災地間ネット交流会を実施しました。
5月24日午前、この日の輪島市町野町第2団地集会所では特別なイベント等が計画されていませんでした。約束していたはずの輪島市町野町第2団地の皆様の姿が見えませんでした。そこで、輪島市町野町第2団地集会所に開設しているBHNパソコンコーナーを活用して、BHN北陸事務所メンバー、輪島市門前町道下第1団地自治会役員(世話人)、BHN広島事務所メンバーを結んだ被災地間ネット交流会からスタートしました。

輪島市町野町第2団地で、広島間を結んだ被災地間ネット交流会
BHN、JPF、赤い羽根ロゴマークを背景に
輪島市門前町道下第1団地自治会役員(世話人 大倉 好子氏)
BHN北陸事務所、広島事務所メンバー
(2025年5月24日撮影)
5月24日午前、この日の輪島市門前町道下第1団地でも、特別なイベントが無く、5月11日に直接お会いした3人の自治会役員(世話人)、大倉 好子氏、上岡 元子氏、神崎 智子氏はそれぞれの活動を終えてから、順々に、この日の被災地間ネット交流会にご参加いただきました。

輪島市町野町第2団地で、広島間を結んだ被災地間ネット交流会
輪島市門前町道下第1団地自治会役員
(世話人 神崎 智子氏、上岡 元子氏、大倉 好子氏、協力者)
BHN北陸事務所、広島事務所メンバー
(2025年5月24日撮影)
①分厚いチラシ保存用ホルダーを掲げて、ネット環境の重要性
最初に到着した大倉 好子氏は、輪島市門前町道下第1団地におけるコミュニティ活動活性化において、工夫している施策について具体的な事例を示しながら説明をしてくださいました。特別な分厚いチラシ保存用ホルダーを掲げて説明してくださいました。
それは、輪島市門前町道下第1団地集会所を主な活動拠点とする各種イベント開催を知らせるために作成・配布した貴重なチラシ保存用ホルダーでした。
「ここに綴じてあるすべてのチラシは、BHNパソコンコーナーのパソコン・プリンターを使って印刷・コピーした保管用チラシ原本です、輪島市門前町道下第1団地自治会の宝物です」と話しました。この日の被災地間・被災地内ネット交流会の終り頃、再度、コミュニティ活動活性化の為の各種イベント用チラシ作成・配布の重要性について話しました。加えて、ネット環境の重要性について述べました。
「BHNパソコンコーナー」は不可欠です。万一、「BHNパソコンコーナー」が無かったら、大倉 好子さんは自治会役員(世話人)を引き受けることは出来ませんでしたと話しました。その言葉を聞いて、私は身が引き締まる思いでした。
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②仮設住宅団地集会所における図書館(じんのび文庫、じんのび絵本文庫)開設・運営
輪島市門前町道下第1団地集会所が完成した際、図書贈与と図書館開設提案が寄せられました。仮設住宅団地の存続性には限界があります。贈与される貴重な図書を大切に取り扱うことができるか、輪島市門前町道下第1団地の自治会役員(世話人)間で検討を重ねました。輪島市役所に事前相談し、仮設住宅団地が閉じられた時には、災害で被災した図書館に貴重な図書を引き受けていただくことが決まりました。図書貸出し帳を作成し、各自記帳・返納するルールを定めてから図書館運営を開始しました。この日の被災地間・被災地内ネット交流会の開催中に図書館利用者があり、ルールに沿って図書返納・貸出しが実施されました。
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③仮設住宅団地・集会所の紹介
仮設住宅団地住民にとって、スマホを使いこなすことは重要です。決して難しいスマホ活用技術を求めているわけではありません。易しいスマホ研修会の開催継続要請を受けました。仮設住宅団地において重要な役割を果たしている集会所をご紹介いただきました。輪島市門前町道下第1団地集会所は、憩いの場・交流の場としての集会所であるに心がけています。ちょっと時間が出来たので来た方、誰か話し相手がいるかなと来た方....。この日の被災地間・被災地内ネット交流会の間にも、この集会所は被災地コミュニティ再生に大きな役割を果たしていました。
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④日本国憲法「基本的人権の尊重」を基本において
輪島市門前町道下第1団地、仮設住宅団地の暮らしでは、日本国憲法「基本的人権の尊重」を基本において、自治会運営に心がけています。ごく最近、近隣の仮設住宅団地自治会役員3名が尋ねてこられました。その際、日本国憲法「基本的人権の尊重」を基本において、仮設住宅団地の自治会運営に心がけていることを話し合ったと述べました。
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■輪島市町野町第2団地と輪島市門前町道下第1団地、被災地内ネット交流会(第6回目ネット交流会)
BHN北陸事務所(所長 姉﨑 幸雄氏、坂下 武吉氏、中川 敏弘氏、荒川 修司氏)は、2025年5月24日午前、「輪島市町野町第2団地と輪島市門前町道下第1団地を結ぶ被災地内ネット交流会(第6回目ネット交流会)」を実施しました。BHN広島事務所(所長 福田 卓夫氏、岡崎 幸子氏、杉原 瑞枝氏、廣中 香氏)が参加しました。BHN北陸事務所の坂下 武吉氏は自宅から被災地間ネット交流会に参加しました。有馬 修二も参加しました。
5月24日午前、輪島市町野町第2団地集会所に開設しているBHNパソコンコーナーを活用して、BHN北陸事務所メンバー、輪島市門前町道下第1団地自治会役員(世話人)、BHN広島事務所メンバーを結んだ被災地間ネット交流会を実施している最中に、輪島市町野町第2団地自治会長(時田 稔氏)が到着しました。急遽、輪島市町野町第2団地と輪島市門前町道下第1団地、被災地内ネット交流会(第6回目ネット交流会)に切り替えて継続しました。
「動画4」の中で、輪島市門前町道下第1団地自治会役員(世話人 大倉 好子氏)が、ごく最近、近隣の仮設住宅団地自治会役員3名が尋ねてこられました。その際、日本国憲法「基本的人権の尊重」を基本において、仮設住宅団地の自治会運営に心がけていることを話し合ったと述べました。3人の中の一人が、輪島市町野町第2団地自治会長の時田 稔氏であることが分かり、被災地内ネット交流会(第6回目ネット交流会)の雰囲気が一挙に打ち解けたネット交流会になりました。

輪島市町野町第2団地と門前町道下第1団地を結んだ被災地内ネット交流会
輪島市町野町第2団地自治会長(時田 稔氏)、BHN北陸事務所メンバー
(2025年5月24日撮影)
輪島市町野町第2団地自治会長時田 稔氏から、輪島市門前町道下第1団地への訪問と対話のお礼、その後の対策状況について報告しました。

(動画5)輪島市町野町第2団地で、広島間を結んだ被災地間ネット交流会
輪島市門前町道下第1団地自治会役員(世話人 大倉好子氏)
輪島市町野町第2団地自治会長(時田 稔氏)
BHN北陸事務所、広島事務所メンバー
(2025年5月24日撮影)
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2人の対話中にも、輪島市町野町第2団地自治会長時田 稔氏のスマホには、次々と新しい電話連絡が入り続けました。今回は、ごく短い、輪島市町野町第2団地と輪島市門前町道下第1団地、被災地内ネット交流会(第6回目ネット交流会)となりましたが、「令和6年能登半島地震被災地にとっては大きな第一歩」になった感じました。輪島市門前町道下第1団地自治会役員(世話人 大倉好子氏)が、近隣の仮設住宅団地自治会役員3名の方が尋ねてこられた背景等を少し追加して話しました。更に、仮設住宅団地自治会の受援力について話しました。
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この日実施した二つのネット交流会のまとめとして、BHN広島事務所所長 福田 卓夫氏が令和6年能登半島地震被災地に対し、遠隔地である島根県・広島県から取り組んできた広域災害後方支援活動内容を説明しました。

(動画7)この日のまとめ(良い事例を重ねて、広島事務所の広域災害後方支援活動の紹介)
輪島市門前町道下第1団地自治会役員
(世話人 神崎 智子氏、上岡 元子氏、大倉 好子氏、協力者)
BHN北陸事務所、広島事務所メンバー、有馬 修二
(2025年5月24日撮影)
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■BHNパソコンコーナー定期巡回設備点検
BHN北陸事務所(姉﨑 幸雄氏、中川 敏弘氏、荒川 修司氏)は、2025年5月24日午後、輪島市町野町第1団地集会所、輪島市町野町第2団地集会所において、BHNパソコンコーナーの定期巡回設備点検作業を実施しました。

輪島市町野町第1団地 定期巡回設備点検
(2025年5月24日撮影)

輪島市町野町第2団地 定期巡回設備点検
(2025年5月24日撮影)
BHN北陸事務所では、引き続き、BHNパソコンコーナー開設作業を終えた12カ所の仮設住宅団地集会所を活動拠点にして、ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化活動を推進していきます。地域ごとの被災者要望を加味しながら、①BHNパソコンコーナーの定期巡回設備点検、②BHNパソコンコーナーの個別活用相談、③小規模スマホ研修会・ICT研修会・ICT健康体操会を継続していきます。更に、④企画・案内チラシ作成配布を伴う自主企画型コミュニティ活動の促進、及び⑤復興段階を迎えた被災地との「被災地間ネット交流会」、加えて、能登地震被災地内での「被災地内ネット交流会」を進めていきます。
これまでの活動状況は以下のページをごらんください。
理事(プロジェクトマネージャー)
有馬 修二