【危機管理演習を実施しました】

2025年1月21日(火)8:40   お知らせ

「事業地で爆破テロ発生!現在出張中のBHNスタッフ2名が巻き込まれた模様!!」。1月10日の11時20分、現地からの1本の緊急電話連絡から始まった今回の危機管理演習は、『スリランカで滞在中のホテルが爆破テロに遭い、邦人スタッフとローカルスタッフが巻き込まれた』という想定のもとで行われました。理事長以下、危機管理対策本部メンバー、実施協力者、そして現地パートナーのスタッフが参加しました。

 

対応方針について検討する統括チームとプロジェクト担当者

 

記者からの電話取材に対応するマスコミ対応チーム担当者

 

演習協力者が集まるバックヤード。家族役、マスコミ記者役、外部関係機関役等の皆さん

 

第一報以降、現地の映像がSNSやニュース等で入ってくる中、現地にいるBHNメンバーの安否はなかなか分からず、家族の苛立ちを隠せない様子を電話担当者の様子からうかがい知ることができました。

危機管理対策本部メンバーは外部関係機関への連絡、家族への説明や問い合わせ対応、マスコミ取材対応から記者会見の実施、現地へのスタッフ派遣や医療搬送の手配等に追われ、3時間の演習が終わったときには、皆さん疲労と安堵の表情をうかべていました。

 

家族からの問い合わせに熱心に対応している家族対応チームメンバー

 

マスコミ対応チームによる記者会見も行われました

 

新聞記者からの鋭い質問が出されました

 

NGOが海外で支援を届け続けるためには、組織としての安全対策をしっかりと行い、スタッフや地域住民、関係者の安全を確保する必要があるということは言うまでもありませんが、どんなに対策をしても、事故や事件に巻き込まれたり、病気になったりするリスクをゼロにすることはできません。

万が一、活動中にそのようなことが起こってしまった場合には、迅速かつ適切な判断と行動によって命を守り、被害を最小限にとどめ、そして家族や多くの関係者に対してしっかりと説明責任を果たさなければなりません。

今回の演習では、危機的事象が発生した際にそれぞれが役割に応じて対応ができるか、安全管理・危機管理マニュアルの内容に不備はないかを検証することを目的に実施しました。

一部のスタッフ・ボランティアの皆さんに外務省、現地大使館職員、家族、マスコミ記者等、様々な役を熱演してもらい、電話やメール、オンラインミーティング等でのやりとりとりを行うことで、よりリアリティと緊迫感のある演習としました。中でも、現地で病院に搬送されるスタッフの家族の演技は見事で、家族対応メンバーがかなり慌てる場面もあるほどでした。

 

演習終了後に実施された振り返りでは、やってみて分かった課題や改善提案が出されました。今回出された意見は、次の安全管理・危機管理マニュアルの改定に反映させ、さらなるBHNの安全管理向上につなげていきたいと思います。

 

 

事務局次長 秋場 美奈子

 

 

 

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