国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業 ~広島事務所の新しい取り組み、広域災害後方支援活動を加えて~

2024年1月29日(月)14:56

 

 

BHN広島事務所(所長:福田 卓夫氏)は、2018年西日本豪雨被災地(広島県)、2021年令和3年7月・8月豪雨被災地(島根県、広島県)を対象に、「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動」を実施しました。西日本豪雨被災者支援事業

BHN広島事務所では、西日本豪雨被災地の広島県呉市天応大浜地区・安浦地区及び令和3年7月・8月豪雨被災地の島根県大田市北三瓶地区の3つの支援活動拠点より、ICTを活用した支援活動の継続要請を受けました。「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」において、支援活動の継続要請に積極的に応えつつ、併せて、①広島事務所の事業継続及び近接地域で発生する新しい国内災害へ即応体制の維持、②豪雨災害被災者支援事業で獲得した各種経験・ノウハウのデジタル資料化、③南海トラフ巨大地震及び首都直下地震等に備える「既得通信機材を利活用する広域災害後方支援ICT機能整備」等を進めています。国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業

2023年12月及び2024年1月、島根県大田市北三瓶地区、広島県呉市安浦地区及び天応大浜地区の3つの活動拠点で実施した被災者支援活動をまとめて報告します。2023年12月及び2024年1月の3拠点共通テーマは「情報共有のためのアプリ活用」です。

なお、2024年1月1日、16時10分、令和6年能登半島地震が発生しました。BHN広島事務所がまとめ役となり、新たに開設を予定しているBHN石川事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援事業を後方支援する「広域災害後方支援活動」を開始しました。

 

「石油ストーブをつけているため高い二酸化炭素濃度、要換気」
(2023年12月7日撮影)

 

 

■研修場所、島根県大田市北三瓶センター

2023年12月7 日、島根県大田市北三瓶センター、住民7人+まちづくりセンター職員2人、この日の研修テーマは、「スマホの基本機能の復習とクリスマスカード作り」です。講師はBHN広島事務所の福田 卓夫氏が担当しました。

 

●NTT固定電話のIP網移行について

NTT西日本から、2024年1月のIP網移行の案内が届いているが、その意味が理解できない方もあり、「何が変わるのか?」、「継続利用するためには手続きが必要なのか?」というような疑問もあるので、「今回の変更はNTT側の設備で利用者側の設備に変更は必要ないし、手続きも必要ない」、「利用者のメリットは全国一律料金になること」と説明しました。

更に、これに便乗して「このままでは電話が使えなくなる」と言って、別なサービスに乗り換えさせるような悪質な勧誘電話に注意するよう呼びかけました。

 

「NTT固定電話のIP網移行について説明」
(2023年12月7日撮影)

 

●スマホ基本機能の復習とクリスマスカード作り

よく使っている電話機能の中にも知らないことがあり、「スマホの基本機能」を改めて復習しました。その中でも特に、電話帳への登録の手順(新規登録、通話履歴からの登録)と通話時に周りにいる人にも聞こえるようにするスピーカーフォンにする手順を実習しました。このほか、自分が見ている情報をそのまま他の人と共有するために、スクリーンショットを撮る手順を実習しました。

「クリスマスカード作り」では、オンラインのデザインサービス「Canva」の使い方を研修し、クリスマスカードを作成しました。「かわいいクリスマスカード」というジャンルを指定し、たくさん出てくるひな形の中から選択して文字等を編集すれば完成、できた作品をダウンロードしてLINEで送る手順の練習として、LINEグループに投稿してもらいました。

 

➀「まちづくりセンター職員による指導」
 (2023年12月7日撮影)
 ➁「互いに教えあいながらクリスマスカードづくり」
 (2023年12月7日撮影)

 

2024年1月11日、島根県大田市北三瓶センター、住民7人+まちづくりセンター職員2人、この日の研修テーマは、「スマホのカメラ機能と撮った写真の整理方法」です。講師はBHN広島事務所の福田 卓夫氏が担当しました。

 

●スマホのカメラ機能と撮った写真の整理方法

普段使っているスマホのカメラには様々な機能が備わっています。しかし、せっかくの機能も知らないと生かせません。そこで、使うと便利な、撮影時の明るさ調整、グリッド表示、背景ぼかし、セルフタイマー、料理を美味しそうに撮るテクニック、撮った後で補正する方法等を実習しました。

過去に撮った大量の写真の中から目的のものを探し出すのはとても困難な場合があります。そのようなときには、「フォト」等スマホの写真閲覧アプリの検索機能を使うと、写真の特徴を表す言葉や撮影場所で検索して見つけることができます。また、写っている人物により自動的に分類し、アルバムを作る機能を実習しました。

 

「写真の検索・整理法を研修」
(2024年1月11日撮影)

 

「三瓶山の樹氷が輝いていました」
(2024年1月11日撮影)

 

■研修場所、広島県呉市安浦老人福祉会館

2023年12月21日、広島県呉市安浦老人福祉会館、住民7人、この日の研修テーマは「LINEで送れる年賀状作り」、講師はBHN広島事務所の廣中 香氏が担当しました。

 

●LINEで送れる年賀状作り

デザインツールのアプリ「Canva」を使ってLINEで送る年賀状を作成しました。まずは、テキストに沿ってCanvaの使い方、その中で年賀状作りの説明をしました。実際にやってみないと想像できない様子でした。アプリ「Canva」のインストールから始まり、『年賀状』と検索、画像を決める、編集をする、保存する、一連の作業に30分以上かかりましたが参加された方々はとても満足されていました。

「年賀状だけでなく色々なあいさつに使えそう」、「友人からよく送られてくるのはこんなアプリを使っているのね」、「自宅に帰ってもテキストがあるから違う年賀状も作ってみようかな」、「郵便で送る年賀状はあて名書きが大変だけれど、こんなに手軽に年始の挨拶ができるようになったのね」等好評でした。

 

「テキストに沿ってCanvaの使い方、年賀状作りの説明」
(2023年12月21日撮影)

 

●お抹茶会

裏千家淡交会様のご厚意でお抹茶をご馳走になりました。年賀状作りでドタバタした後のお抹茶は最高に美味しかったです。話題は2023年の振り返りから、来年も元気にこの会へ出席したい等賑やかでした。先日、LINEが使えなくなった(プライバシーポリシーの同意ができていなかった)と慌てて電話を下さった方から、「この会に毎回参加していればあんなに慌てることもなかったから、来年は欠かさず参加します」との嬉しいお言葉もありました。

 

「スマホの操作の後は、淡交会様からのお抹茶で茶話会」
(2023年12月21日撮影)

 

2024年1月18日、広島県呉市安浦老人福祉会館、住民6人+ボランティア1人、この日の研修テーマは、「防災アプリの使い方と呉市の地震に関する危険度確認」です。講師はBHN広島事務所の廣中 香氏が担当しました。

 

●防災アプリの使い方と呉市の地震に関する危険度確認

年始早々に起こった能登半島地震に、皆さん一様に沈痛な思いでいました。その中で地震は予測がつかないことが一番困るといった発言がありました。また、呉市防災センターの地震体験に参加された方は「震度7を体験した時にすぐに机の下にもぐったが何かに捕まっていないと怖かった」、「揺れる想定だから机の下にもぐれたが、とっさのことなら動くことも難しいと思う」と話されました。

度重なる災害に対してどこまでの備えができるのか?民放テレビのニュースで『広島でも想定される地震』を特集していたのでプリントアウトして皆さんで読み上げ確認しました。自分たちが住む呉市も南海トラフ地震が起きたら震度6弱の揺れが想定されることがわかりました。

次に、現在の災害情報を『NHK防災アプリ』で確認してみました。能登地方ではいまだに地震が起こっているようで皆さん心配されました。

最後に、住んでいる呉市の地震に関するマップを確認しました。『揺れやすさに関するマップ』、『建物倒壊危険度に関するマップ』をそれぞれスマホで開いてみました。揺れに関しては呉市でも地域によって差はありましたが、建物崩壊危険度は住宅密集地どこも危険度は高めです。

日頃から防災アプリを使うことに慣れ、災害があるとスマホのアプリがあったなと思い出し最新の情報を得ること、自分の住む地域の現状を確認することの大切さを日々繰り返しお伝えしたいと感じました。

 

「広島でも想定される巨大地震、建物倒壊危険度に関するマップ」
(2024年1月18日撮影)

 

「スマホ研修会を終え、参加者全員で記念撮影」
(2024年1月18日撮影)

 

■研修場所、広島県呉市天応大浜アパート集会所

2023年12月20日、広島県呉市天応大浜アパート集会所、住民5人、講師はBHN広島事務所の沖野 啓子氏(主任講師)、寺岡 和子氏、岡崎 幸子氏、杉原 瑞枝氏、廣中 香氏が担当しました。この日のテーマは、「オンライン会議システムGoogle Meetを使って現地と接続し、オンラインミーティング研修」でした。

 

●エンライン大浜、オンラインミーティング研修会

天応地区のみなさんは広島県呉市天応大浜アパート集会所に集まり、集会所のパソコンをテレビ画面で写し、大画面で見ながら参加してくださいました。最初に繋がった時には、天応のパソコンの音声が不具合で、私たちの声が聞こえない状態でした。そこで、パソコンの設定から見直してもらうことにしました。LINE電話で話しながら、設定を見直していただき、何とか聞こえる状態になりホッとしましたが、そこまでに時間がかかりました。

それぞれ近況を話したあと、今後の活動について、自治会長の沖田さんから、来年はまた自治会の新しい書類等の作成を指導していただけたらとの要望がありました。このまま継続していきたいと思います。

 

「エンライン大浜、オンラインミーティング研修会」
(2023年12月20日撮影)

 

2024年1月24日、広島県呉市天応大浜アパート集会所、住民5人、講師はBHN広島事務所の沖野 啓子氏(主任講師)、杉原 瑞枝氏、廣中 香氏が担当しました。この日のテーマは、「LINEの安否確認機能、スマホカメラの撮影テクニック」でした。

 

●LINEの安否確認機能

 2019年の1月に初めて天応の仮設住宅を訪れてから5年が経ちました。継続の力というか、みなさんとの絆が深まっているとの思いを強く感じます。令和6年能登半島地震に関連して、「LINEの安否確認機能」があったことを話すと皆さん気付かれていたようでした。自分の安否を通知し、友達の安否確認ができることを知っていただきました。

 

「この日の研修会で使用したテキスト」
(2024年1月24日撮影)

 

●スマホカメラの撮影テクニック

 スマホのカメラを使う機会が多いと思い「スマホカメラの撮影テクニック」を体験しました。当方で作成した資料を配布して実習しました。ほとんどの機能を使ったことがないということでしたが、セルフタイマー等これからは使ってみたいとのことでした。撮った後での修正に興味を持たれたようで、トリミングが好評でした。「LINEで位置情報を送る方法」についての質問もあり、復習しました。各自のスマホでボタンの位置が違うので、みんなで相談しあいながら楽しい時間を過ごしました。

 

➀「みなさん元気に新しい一年が始まりました」
 (2024年1月24日撮影)
 ➁「お楽しみカレンダーにひとくちミニ知識を加えて」
 (2024年1月24日撮影)

 

●被災地への支援について

自治会長の沖田さんからは、令和6年能登半島地震のテレビ地震報道で、静岡県掛川市からの「足湯サービスのボランティア」さんが活動されているのを見たとの話がありました。このグループは、天応にも、何回か来てくださっていて、今年も、良かったら伺いたいとの連絡があったのだそうです。仮設住宅を出られた方達が、どのような暮らしに戻っていらっしゃるのかと気にしていて下さったとのことでした。

 

「この日は厚い雪雲に覆われて風花が舞う一日でした」
(2024年1月24日撮影)

 

BHN広島事務所では、元日に発生した令和6年能登半島地震に関して、BHNテレコム支援協議会は、被災者支援活動の準備を行っていることを説明しました。BHN現地事務所(宮城、熊本、広島)では、BHN広島事務所がまとめ役となり、新たに開設を予定しているBHN石川事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援活動を後方支援する「広域災害後方支援活動」を開始しました。

 

 

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業
理事(プロジェクトマネージャー)
有馬 修二

 

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BHN 自主事業「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」、事業期間:「2019年4月1日~2027年3月31日(以後、継続していく予定)」は、西日本電信電話株式会社(CLUB NTT-West)、NTTファイナンス株式会社、株式会社NTTドコモ(d POINT CLUB)のポイント寄附にてご支援いただいて、事業を継続しています。
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