SDGs人材育成研修

Sustainable Development Goals(以下SDGs)とは、2015 年9 月の国連総会で採択された「持続可能な開発目標」のことで、国際社会が2016 年から2030 年までに取り組むべき経済・社会・環境に関する諸課題が統合され、17の目標と169 のターゲットが設定されています。BHN では、SDGs を軸として、社会課題起点でビジネスやパートナーシップを考えられる人材を育成するための研修を実施しています。

事業名SDGs 人材育成研修
参加者延べ:675名
・富士通
・日立製作所
・全日本能率連盟
開催場所日本国内
実施期間2017年7月~2020年
資金源研修依頼元法人からの業務委託費(事業収入)
協力機関・団体協力機関
団体
聖心女子大学、金沢工業大学、味の素(株)、(株)リコー、
(株)日立製作所、富士通(株)、(株)GRA
背景

BHN は「ICT を活用し、NGO の立場からSDGs の達成に向け、寄与する」という中長期目標を掲げています。 SDGs を推進していく上では、多様なステークホルダーのパートナーシップが欠かせませんが、とりわけ企業の果すべき役割や企業に対する社会からの期待は大きくなっています。
 企業とNGO の関係もSDGs を機に大きく変化しました。これまでは、社会貢献の一環として企業がNGO を支援するという関係が中心でしたが、企業が本業を通じてSDGsを推進する動きが活発になってきたこともあり、社会課題の解決(= SDGs の達成)に向けて共に進んでいく関係へと進化してきています。

このような状況の中、企業は今、社会課題起点でビジネスを推進し得る人材を育てることが喫緊の課題であり、そのためには社会課題に精通したNGO の力を必要としています。そこでBHN は、2016 年度にパイロットプロジェクトとして実施した企業向け研修を、SDGs を軸とした「SDGs人材育成研修」として、2017 年度より本格的に展開することにしました。

■活動内容

<富士通向け研修>

研修日:2017 年7 月25・26 日、2018年10月5日・12日、2019年10月3日・10日
対 象:ビジネスリーダー候補生約550名
内 容:「社会課題とビジネス」をテーマに、SDGs を通して社会課題を理解し、社会課題とビジネスの関わりをSDGs を軸にして様々な視点から考えました。
●イントロダクション
●社会課題とビジネス~社会課題を考える~
●社会課題に関する国際協力の潮流~ SDGs を理解する~
●マルチステークホルダーで取り組むSDGs の推進~ NGOと企業の連携・協働について学ぶ~
●グローバルな先行事例から学ぶ
  ①味の素の取り組み
  ②リコーの取り組み
  ③日立製作所の取り組み
  ④GRAの取り組み
●富士通のSDGs への取り組み
●まとめ

<日立製作所向け研修>

研修日:2017 年7 月28 日、2018年2月7日
対 象:エネルギーソリューション・ビジネス・ユニットの若手社員約25 名、ヘルスケア・ビジネス・ユニット幹部社員20名
内 容:自部門の顧客が抱える社会課題をSDGs で捉え、それらを自社リソースやパートナーシップを活用してどう解決できるかをワークショップ形式で考えました。
●イントロダクション
●社会課題からビジネスを考える~マルチステークホルダーで取り組むSDGs ~
●社会課題にビジネスで挑む~製造業を中心としたSDGsビジネス事例から~
●ワークショップ~顧客企業のSDGs 課題を自社のビジネスで解決するためには~
●ふりかえり
■成果

<短期的成果>

 SDGs、マルチステークホルダー・パートナーシップの重要性、NGO と企業の研修実施先企業とのパートナーシップが構築でき、今後の新たな協働事業の可能性が拡がります。

<中長期的成果>

 社会課題起点でビジネスを推進し得る人材が増えることで企業のサステナブルなビジネスが推進され、SDGs 達成につながります。
研修実施先企業との連携が生まれ、企業の持つ技術やイノベーション、マネジメント手法、マーケティング手法、ネットワーク網などをNGO の活動に活用し、NGO の活動をより持続可能なものとし、スケールアップすることができます。
将来的には自治体や労働組合、生協、大学などの組織に対して本研修を実施し、マルチステークホルダーでSDGs を推進していく環境が整います。
 
  • ICTと社会課題

  • 社会課題とビジネスの関係

  • 講師をされた大橋正明先生

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