国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業 ~広島事務所、新しい段階の広域災害後方支援活動への取り組み(30)~

2026年6月9日(火)14:39

 

「ネット活用型研修会、三瓶から地域情報のご紹介、災害時に役立つスマホの使い方」

 BHN広島事務所(所長:福田 卓夫氏)は、2018年西日本豪雨被災地(広島県)、2021年令和3年7月・8月豪雨被災地(島根県、広島県)を対象に、「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動」を実施しました。西日本豪雨被災者支援事業

 BHN広島事務所では、西日本豪雨被災地の広島県呉市天応大浜地区・安浦地区及び令和3年7月・8月豪雨被災地の島根県大田市北三瓶地区の3つの支援活動拠点より、ICTを活用した支援活動の継続要請を受け、「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」において、支援活動の継続要請に積極的に応えています。①広島事務所の事業継続及び近接地域で発生する新しい国内災害へ即応体制の維持、②西日本豪雨災害被災者支援事業等で獲得した各種経験・ノウハウのデジタル資料化、③南海トラフ巨大地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝沿い巨大地震、地球温暖化に伴うスーパー台風・線状降水帯・洪水災害・高潮災害等新しい国内巨大災害に備える「既得及び新規通信機材を利活用する広域災害後方支援ICT機能整備活動」を進めています。国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業

 2024年1月1日16時10分に発生した令和6年能登半島地震、更に、2024年9月20日から発生した令和6年奥能登豪雨災害に対し、BHN広島事務所がまとめ役となり、2024年4月1日に開設したBHN北陸事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援事業に対し、遠隔地から支援する「広域災害後方支援活動」を実施し、令和6年能登半島地震被災者支援事業は順調に軌道に乗っています。更に、BHN広島事務所では、「BHN北陸事務所が担当している令和6年能登半島地震被災地とBHN広島事務所が担当してきた2018年西日本豪雨被災地等との被災地間ネット交流会」を実施してきました。

2026年5月7日島根県大田市北三瓶地区、5月20日広島県呉市天応地区、5月21日広島県呉市安浦地区の活動拠点で実施した被災者支援活動をまとめて報告します。3拠点共通テーマは「ネット活用型研修会、地域情報のご紹介、災害時に役立つスマホの使い方」等です。

 

 

研修場所、島根県大田市北三瓶まちづくりセンター

 

2026年5月7日、島根県大田市北三瓶まちづくりセンター、住民12名+北三瓶まちづくりセンター職員1名(山田みどり氏)+BHN広島事務所メンバー オンライン参加5名(沖野 啓子氏、杉原 瑞枝氏、岡崎 幸子氏、岩本 一子氏、廣中 香氏)+BHN本部 有馬 修二が参加しました。

研修テーマは、「広島と接続してオンライン研修会、島根県大田市の三瓶から地域情報のご紹介、災害時に役立つスマホの使い方」でした。講師はBHN広島事務所(所長、島根開発センター、北三瓶まちづくりセンター)の福田 卓夫氏と北三瓶まちづくりセンターの山田 みどり氏が担当しました。

 

●広島と接続してオンライン研修会

 

広島と接続してオンライン研修会
北三瓶まちづくりセンター山田氏+BHN広島事務所メンバー5名
+BHN本部有馬 オンライン参加
(2026年5月7日撮影)

 

今回は、BHN本部から有馬 修二がオンラインで参加し短いご挨拶をしました。「BHN広島事務所、北三瓶まちづくりセンターの皆さまの広域災害後方支援活動により、BHN北陸事務所の令和6年能登半島地震被災者支援事業は円滑に開始することができました。BHN北陸事務所は被災地から厚い信頼を得てICTを活用した被災者支援活動を継続しています。なお、日本国は南海トラフ巨大地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝沿い巨大地震、毎年の巨大台風・線状降水帯・洪水災害・高潮災害等々、多くの国内災害に備え続ける必要があります。これからもBHNテレコム支援協議会の広域災害後方支援活動の拠点として協力してほしい」とお願いしました。皆さまから、「盛大な拍手で了解のご返事」を頂戴しました。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

 

●島根県大田市「三瓶から地域情報のご紹介」
この日のオンライン研修会には、特別プログラム「三瓶から地域情報のご紹介」が準備されていました。前半は、三瓶からの地域情報として、福田 卓夫さんご自身が調査・見学してきた、大田市のみに存在する「鎧松(よろいまつ)」の報告、更に、5月5日、地元で行われた「羊の毛刈りイベント」を報告しました。

 

国立公園三瓶山
(2026年5月7日撮影)


 「鎧松(よろいまつ)」は、形が鎧の草摺(くさずり)に似ていることから名づけられた特異な松で、大田市内でしか確認されていません。かつては市内に多数生育していた時代もありましたが、現在は「3本」しか確認されていないため保護活動が行われています。

 

地域情報から、鎧松(よろいまつ)の紹介
(2026年5月7日撮影)

 

「羊の毛刈りイベント」は、北三瓶地域にIターンした女性が、羊を飼って海外でも評価される高品質な羊毛製品を生産している取り組みをアピールするために行われ、地域の人たちも協力しています。2026年5月ゴールデンウィーク、羊の毛刈りイベントが開催されました。

 

地域情報から、羊の毛刈りイベント
(2026年5月5日撮影)

 

次に、北三瓶まちづくりセンター山田みどりさんが、「さんべ縄文の森ミュージアム」の「埋没林(まいぼつりん)」を紹介しました。

埋没林という言葉は馴染みが少ないものです。埋没林とは過去の森林が根を張った状態で地層中に埋もれたものを意味します。つまり「森の化石」です。化石は過去の生物の姿や、自然環境を示す証拠になります。「森の化石」である埋没林は、過去にどのような森林が存在したかを教えてくれます。根を張っていることからその場所にあったことが確実で、その地点に、過去にあった森林の様子を知ることができます。そのことから、埋没林は過去の自然について知る手がかりとして貴重な存在です。

さんべ縄文の森ミュージアム(三瓶小豆原埋没林公園、〒694-0003 島根県大田市三瓶町多根口58-2)、(https://www.nature-sanbe.jp/azukihara/

 

●災害時に役立つスマホの使い方

災害時に役立つスマホの使い方として、「情報を迅速かつ確実に送信する研修」と「住民間で情報を共有する研修」を行いました。これらは、平常時の地域活動にも役立つ機能で、日ごろから使い慣れておくことが大切です。

「情報の送信」では、正確な地点を地図上に示して送ることができる、LINEの位置情報送信機能を実習しました。次に、カメラで撮ってすぐに送信すること、その際、写っている対象物を指で引いた線で囲みわかりやすくする練習も行いました。

 

写っている対象物を指で引いた線で囲み、わかりやすくする練習
(2026年5月7日撮影)


 「情報の共有・保存」では、LINEのアルバム機能とノート機能を実習しました。トークに投稿された写真は、2週間程度で利用できなくなりますが、アルバムに保存しておけば無期限に利用できます。研修生の一人が「2026春の花」というアルバムを作成し、各人がそれぞれで撮った写真を追加するという練習をしました。更に、ノート機能を使って共有すべき重要な情報を保存しておく実習を行いました。

 

このように災害時も平常時にも役に立つ使い方を、今後とも繰り返し研修していきます。

 

2026春の花
情報の共有・保存、LINEのアルバム機能とノート機能を実習
(2026年5月7日撮影)

 

 

研修場所、広島県呉市天応地区

 

2026年5月20日、広島県呉市天応大浜アパート集会所、呉市天応地区住民4名、坂町住民1名、この日の研修テーマは「LINEの基本機能を練習、旧型備蓄タブレット活用、地域の方に配るチラシ作成」、講師はBHN広島事務所の沖野 啓子氏(主任講師)、杉原 瑞枝氏、岡崎 幸子氏、廣中 香氏、寺岡 和子氏(応援)の5名が担当しました。北三瓶のテキストを使って研修しました。

 

広島県呉市天応大浜アパート集会所、ICT研修会
(2026年5月20日撮影)

 

●LINEの基本機能を練習

 「トーク」の中にある「Keepメモ」は自分だけが見られる機能なので、それを使って練習をしました。各自、それぞれ自分のスマホで練習できることを確かめました。

先ず、その場で撮った写真を開いて「トリミング」、「文字入れ」、「スタンプ」を入れる等を練習しました。次に同じ操作を「保存している写真」を使って練習しました。できた作品を、共有機能を使ってグループに送信しました。

この日の参加者は、日常的にグループLINEを使っているのでスムーズに進行しました。細かい文字入力のポイント等説明して、「よりきれいに仕上げることができるようになった」と喜ばれました。

普段から朝の挨拶、気に入った写真等を送り合っているので、「送るのが億劫じゃないと思えることが大事よね」と話し、災害時の情報共有に役立つことも理解しました。
「自分で出来栄えを確認したり、何度もやりかえたりもできるので、自信がついた」と言う方もいらっしゃいました。これからも、きっとグループLINEが賑わう事でしょう。

 

●地域の方に配るチラシ作成

参加者の一人、自治会長沖田氏が「スポーツ大会(ボッチャ)の様子を知らせるチラシ」を作成しました。前回作成したチラシと同じ要領で、文字と写真の入れ替えをして、さらにイラストも追加しました。参加した皆さんが喜ばれるとのことで、良かったです。

 

●旧型備蓄タブレットの活用実証

旧型の備蓄タブレットを再設定して、活用実証のため2台活用しました。1台は「かな入力」で活用したいとの要望があり、「AI」に相談しながら修正しました。受け取った方からは「使いやすくて、素晴らしいです」と、感謝されました。

 

この日の研修テーマ
「LINEの基本機能を練習、地域の方に配るチラシ作成、旧型備蓄タブレット活用」
(2026年5月20日撮影)

 

 

研修場所、広島県呉市安浦老人福祉会館

 

2026年5月21日、広島県呉市安浦老人福祉会館、住民3名、この日の話題は「呉市防災アプリのインストール、災害時の情報送信・共有に役立つスマホの機能」、講師はBHN広島事務所の廣中 香氏が担当しました。

 

●呉市防災アプリのインストール

先日、グループラインで、今月の呉市・市政だよりに「呉市の防災アプリの紹介」が掲載されているが、アプリはダウンロードした方がいいのかな?と話題になりました。

この日の研修会で一緒に防災アプリのダウンロードをしてみることにしました。「カメラアプリやGoogleレンズを起動してQRコードを読み取り、アプリのインストール」を始めました。

呉市の防災アプリを開いて、住んでいる地区を選択し、次に近くの河川を選択して、完了です。避難指示等の聞き逃せない緊急重要情報は、文字だけでなく音声でも流れるようです。これで、災害に対する情報がち早く得られるようになり、避難等の行動に余裕ができるねと話しました。
また、参加者の一人が西日本豪雨災害から8年が経った。あの頃より8歳も年を取ったのだから、今また災害が起こったらあの時のように避難できるのか?避難生活ができるのか?と不安に思うと話されると、災害はあったけれど、こうして今でも顔を合わせて近況報告もできているから大丈夫と返される方もいて、心強く感じました。

 

呉市の防災アプリの紹介(市政だより令和8年6月号)
大事な防災情報を見逃さないでクレ!、「聞いてクレ防災」
(2026年5月21日撮影)

 

●災害時の情報送信・共有に役立つスマホの機能

 ここからは、北三瓶のテキストに沿って説明しながら操作しました。先ず、ラインのトーク画面から、自分の位置情報を相手に簡単に伝えられる機能を使ってみました。災害時の情報共有はもちろんですが、待ち合わせの時等、普段から使っていれば災害時でも慌てることはないでしょう。位置情報の他に、トーク画面からカメラを使って目印となる建物等を撮って「ここに居ます」とペイント機能を使って文字を入れるとなおわかり易いことを説明し、実際にやってみました。使いこなせると、便利な機能がたくさんあるスマホ。普段から挨拶や写真を送る等に使用して、慣れることが大切だとお一人お一人が感じられたようです

 

呉市の防災アプリを開いてみました
そして、災害時の情報送信・共有に役立つスマホの機能
慣れることが大切ですね
(2026年5月21日撮影)

 

 

■JPF広報映像にてBHNの支援活動が紹介されました 

 

2025年10月31日、ジャパン・プラットフォーム(JPF)のYouTubeチャンネル「ソーシャルグッド タイムズ」において、BHNの国内災害被災者支援活動「令和6年能登半島地震被災者支援事業」が紹介されました。この映像は、2025年10月10日、及び16日に実施された現地取材をもとに制作されたものです。

 

●配信映像はこちら

JPF【ソーシャルグッド タイムズ】#20

BHNテレコム支援協議会「ICTを活用 シニアを被災地の主役に」

▶️ https://youtu.be/TXbnB64Rn4A

 

JPF【ソーシャルグッド タイムズ】#20
BHNテレコム支援協議会「ICTを活用 シニアを被災地の主役に」

 

●関連するBHN活動報告を掲載

BHNの公式ウェブサイトでは、関連するBHN活動報告を掲載しています。

「令和6年能登半島地震被災者支援事業 ~珠洲市・穴水町・輪島市の集会所を活動拠点にした、ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動への取り組み(31)~」

 

BHNの公式ウェブサイト
「令和6年能登半島地震被災者支援事業(No.31)」

 

上記リンクからBHNの活動をご覧いただけますと幸いです。多くの皆さまにご視聴をいただき、支援活動へのご理解と共感の輪を広げていただきたいと希望しています。

 

 

これまでの活動状況は以下のページをごらんください。

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業(その1)

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業(その2)

 

2026年6月9日

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業

理事(プロジェクトマネージャー)

有馬 修二

 

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*BHN 自主事業「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」、事業期間:「2019年4月1日~2027年3月31日(以後、継続していく予定)」は、NTT西日本株式会社(CLUB NTT-West)、NTTファイナンス株式会社、株式会社NTTドコモ(d POINT CLUB)のポイント寄付にてご支援いただいて、事業を継続しています。

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