国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業 ~熊本事務所の取り組み、熊本地震被災地等向け継続支援活動(2025年9月~11月活動報告、益城町写真報告)~

2025年12月16日(火)13:23

 

BHN熊本事務所(所長 色見 高司氏)は、2016年4月に発災した熊本地震被災地(熊本市、益城町、嘉島町、御船町、甲佐町、西原村、南阿蘇村等合計7市町村)において、復興フェーズ毎に(避難所フェーズ 6カ所、仮設住宅団地フェーズ 47カ所、災害公営住宅団地フェーズ 9カ所)、各種の工夫を取り入れた「ICTを活用した地域コミュニティ再生・活性化支援活動」を幅広く実施しました。熊本地震被災者支援事業

 

BHN熊本事務所は、2020年令和2年7月豪雨被災地(八代市、人吉市、芦北町、球磨村等4市町村)仮設住宅団地集会所等8カ所において、「BHNパソコンコーナー(パソコン、プリンター、ドコモWi-Fi設備等)」を開設して、「ICTを活用した被災地の地域コミュニティ再生・活性化支援活動」を実施しました。令和27月豪雨被災者支援事業

 

BHN熊本事務所は、2025年4月、熊本地震被災地の益城町木山下辻団地よりICTを活用した支援活動の継続要請を受けました。一方、令和2年7月豪雨被災地の球磨村役場より2つの仮設団地向け支援活動の継続要請を受け実施してきた支援活動は2025年4月末で完了しました。

 

BHN熊本事務所では、「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」において、支援活動の継続要請に応えつつ、併せて、①熊本事務所の事業継続及び近接地域で発生する新しい国内災害へ即応体制の維持、②地震災害被災者支援事業で獲得した各種経験・ノウハウのデジタル資料化、③南海トラフ巨大地震等に備える活動を進めています。国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業

 

今回は、熊本地震被災地向け継続支援活動について、2025年9 月~11月活動状況、2025年12月益城町の現在を示す写真をまとめて報告します。

 

 

■活動場所 熊本地震被災地の熊本県益城町木山下辻団地、スマホ研修会

 

●熊本県益城町木山下辻団地、スマホ研修会(2025年9 月19日実施)

2025年9月19日、住民12名、講師はBHN熊本事務所の井嶌 都氏(主任講師)、吉田 和子氏、楠本 邦昭氏、色見高司氏が担当しました。研修テーマは「LINE、プライバシーポリシー」でした。記録担当は楠本 邦昭氏でした。

 

スマホ研修会「LINE、プライバシーポリシー、互いに質問して確認」
(2025年9 月19日撮影)

 

●熊本県益城町木山下辻団地、スマホ研修会(2025年10月17日実施)

2025年10月17日、住民10名、講師はBHN熊本事務所の井嶌 都氏(主任講師)、吉田 和子氏、楠本 邦昭氏、色見 高司氏が担当しました。研修テーマは「LINEとYahoo、スマホ端末OS確認」でした。記録担当は楠本 邦昭氏でした。

 

スマホ研修会
「LINEとYahoo、スマホ端末OS確認」
「休憩時間も惜しんで、情報の共有会議」
(2025年10月17日撮影)

 

●熊本県益城町木山下辻団地、スマホ研修会(2025年11月21日実施)

2025年11月21日、住民14名、講師はBHN熊本事務所の井嶌 都氏(主任講師)、吉田 和子氏、楠本 邦昭氏、色見 高司氏が担当しました。研修テーマは「JP郵便局賀状の作成」でした。記録担当は楠本 邦昭氏でした。

JP郵便局賀状作成 デザインキット2026インストールし、①デザインを選ぶ イラストタイプ、写真タイプ、カタログから探すをクリックして、自身の好みはがきデザインを選択、②デザインキット2026の指示に従い、はがき印刷まで進みました。

 

スマホ研修会
「JP郵便局賀状の作成、参加者全員で集合写真」
(2025年11月21日撮影)

 

 

■熊本地震被災地・益城町の復興状況

 

2016熊本地震の発生から約10年間が経過しました。BHN熊本事務所から熊本地震被災地・益城町の復興状況を示す新しい写真が届きました。2025年11月~12月の写真記録担当は色見 高司氏と楠本  邦昭氏でした。これまでの写真と合わせて掲載しました。

 

●2016熊本地震で大規模に被災した熊本県、直後の写真

熊本地震で大規模に被災した熊本県、直後の写真
(2016年6月7日~10日撮影)

 

●BHN熊本地震被災者支援事業キックオフミーティングの写真

BHN熊本地震被災者支援事業キックオフミーティング
(NTT西日本 熊本支店会議室、熊本シニアネット本部事務所)
(2016年6月7日~8日撮影)

 

●熊本地震で大規模に損傷した益城町役場庁舎ビル再建の写真

熊本地震で大規模に損傷した益城町役場庁舎ビルの再建
(上左2016年6月7日撮影、上右2017年12月1日撮影)
(下左2022年6月19日撮影、下右2025年12月8日撮影)

 

益城町復興まちづくりセンター・にじいろ 新設
(2025年12月8日撮影)

 

益城町復興まちづくりセンター・にじいろ(熊本県上益城郡益城町宮園702)は、老若男女問わず、気軽に集える交流の場として、益城町役場に隣接するように2022年に建てられた。県産木材を使い、高低差を利用した平屋の館内には、多目的室や会議室、備蓄倉庫等を完備、交流と住民活動の場、熊本地震の記憶の継承の場、災害に備える場の3つの役割を担っています。

また、スロープ部分に設けられた「記憶のプロムナード」では、熊本地震の被災状況や復旧・復興への歩みについて学べる展示が行われており、営業時間内であればいつでも自由に見学ができます。

 

●熊本地震で大規模に損傷した益城町総合体育館再建の写真

大規模避難所として使用された益城町総合体育館は、大規模な地盤強化工事を実施後に、新しい総合体育館の再建工事を実施した。

 

熊本地震で大規模に損傷した益城町総合体育館の再建
(上左 2016年5月13日撮影、上右2017年12月1日撮影)
(下左2019年4月14日撮影、下右2025年12月8日撮影)

 

●熊本県益城町、熊本県道28号熊本高森線の拡幅工事の写真

熊本県益城町、熊本県道28号熊本高森線の拡幅工事の写真
(上左 2019年4月15日撮影、上右2019年4月15日撮影)
(下左2022年6月19日撮影、下右2025年12月8日撮影)

 

●益城町木山地区に建設された益城町仮設役場庁舎、仮設庁舎の跡地に建設された益城町共生センター・カタル

益城町木山地区に建設された益城町仮設役場庁舎
(2017年4月15日撮影)

 

仮設役場庁舎の跡地には、益城町共生センター・カタルが建設された。約200人収容の多目的ホールや4つの研修室、親子が自由に遊べる「キッズプレイズルーム」等を備え、幅広い世代の交流拠点として活用されている。なお、この施設の右隣に、災害公営住宅団地の木山下辻団地があり、BHN熊本事務所はここで月1回のBHNスマホ教室を実施してきた。

 

益城町仮設役場庁舎跡地に建設された益城町共生センター・カタル
(左 バス停 2025年11月21日撮影、右 カタル2025年11月21日撮影)

 

●益城町大規模仮設住宅団地、テクノ仮設住宅団地の跡地活用

益城町大規模仮設住宅団地、テクノ仮設団地(約500世帯規模)
建設工事中、テクノ仮設の一角、追悼の集い、歩け歩け大会
(上左 2016年 6月10日撮影、上右2016年10月15日撮影)
(下左2018年4月14日撮影、下右2018年 11月14日撮影)

 

益城町大規模仮設住宅団地の跡地活用
(上 大規模仮設住宅団地は取り壊され更地に 2022年6月19日撮影)
(下左2025年12月10日撮影、下右2025年12月9日撮影)

 

 

■BHN熊本事務所による国内巨大災害発生への備え活動

 

●BHN広島事務所がまとめ役となった広域災害後方支援活動への協力活動

2024年1月1日、16時10分、令和6年能登半島地震が発生しました。更に、2024年9月20日から令和6年奥能登豪雨災害が発生しました。BHNの既設事務所(宮城、熊本、広島)では、BHN広島事務所がまとめ役となり、2024年4月1日に新設したBHN北陸事務所が実施する令和6年能登半島地震被災者支援事業に対し、遠隔地から支援する「広域災害後方支援活動」を継続してきました。なお、BHN熊本事務所は、熊本地震被災者支援活動及び令和2年7月豪雨被災者支援活動で活用してきた既得パソコン及びWi-Fiルータ等の一部をBHN広島事務所に送り届けて広域災害後方支援活動の一翼を担いました。

 

●新たな国内巨大災害の発生に備える広域災害後方支援機能整備への取り組み

BHN熊本事務所では、南海トラフ巨大地震等新たな国内巨大災害の発生に備えるため、熊本地震被災者支援活動及び令和2年7月豪雨被災者支援活動等で活用してきた既得パソコン、既得プリンター、既得タブレット等を集結・再利用して備える、広域災害後方支援機能整備への取り組みを実施しました。

 

 

 

国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業
理事(プロジェクトマネージャー)
有馬 修二

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*BHN 自主事業「国内災害ICT支援活動拠点ネットワーク事業」、事業期間:「2019年4月1日~2027年3月31日(以後、継続していく予定)」は、NTT西日本株式会社(CLUB NTT-West)、NTTファイナンス株式会社、株式会社NTTドコモ(d POINT CLUB)のポイント寄付にてご支援いただいて、事業を継続しています。
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